オレオレ詐欺による被害はマスコミで大々的に報道され多くの人の知るところとなりました。
警察も専用窓口を設置するなど対応に全力を挙げていますが、犯罪者集団は次から次へと新たな手口を編み出しているようです。
そこで本記事では頻繁に報告される手口と最新の対応策について取り上げていきます。
これを読んだ方が1人でも多く卑劣な詐欺被害から逃れるきっかけになれば嬉しいです。
オレオレ詐欺の手口を知ろう
オレオレ詐欺が横行するようになり約15年が経過しますが、令和元年7月の被害認知件数はなんと1567件、被害総額は28.7億円にもなります。
さらに年々悪質なオレオレ詐欺は増加傾向にあり、その手口も巧妙に進化しているのです。
ではオレオレ詐欺は一体どのように進化しているのでしょうか?
これまで知られてきたオレオレ詐欺の手口は、事故の加害者になったと孫や子供を装って金銭を要求するものでした。
何かしらのトラブルを起こしてしまい、その責任を取るためにお金が必要だから助けて欲しい、人の善意を利用した悪質なものですね。
このオレオレ詐欺ももちろんなくなっているわけではありません。
しかし近年発生している詐欺の手口では、人の善意を利用するのではなく“自分の身にトラブルが降りかかった”と思わせるケースが増えています。
そのため、詐欺集団がなりすますのは次の職業の人物が多いのです。
警察官や県や市の職員、銀行員やクレジット会社、そして弁護士など。
これはあくまで2019年10月時点での最新の手口で増えているものなので、これまでのようなオレオレ詐欺も相変わらず横行しています。
どんな人物になりすまし、どんな手口で詐欺に遭うかは予測できません。
だからこそ、騙されやすい手口の種類なども知っておく必要があるのです。
騙されやすい手口の種類と防犯方法を解説!
「電話番号が変わった」という通称アポ電
その手口は、まず対象の相手の子供であることを装って携帯番号が変わったことを知らせるだけのために電話がかかってきます。
あらかじめ電話や不正入手した個人情報で、家族構成や資産、住所を熟知しているケースも増えてきています。
これは単なる序章にしかすぎません。本来の詐欺目的の連絡を確実に受電させるために行うものです。
もしこのような電話がかかってきた場合には、直後に従来の連絡先に折り返し電話をしてみましょう。
その際、絶対に当事者の家族同士しか知り得ない事実や、慌てていても簡単に思い出せることなどをキーワードにすることが肝要です。
なりすまし(会社の上司や警察官、銀行、市役所の税務課職員等)
これは実在する人物になりすましてターゲットに近づいてくる手口です。
どのような人物になりすますのかをご紹介します。
警察関係者などになりすますパターン
例えば「子供さんが職場で高額の詐欺に遭った。その金額を会社に今日中に補填しないと会社をクビになってしまう。」と連絡してくるケース。
これは人あるいは会社に迷惑がかかることを危惧する気持ちを利用して金銭をだまし取る手口です。
「大至急指定口座に入金してください」「クレジットカードを預かります」などと電話で了承を取った直後、偽警官を被害者宅に訪問させます。
警察官だからと安心してクレジットカードや銀行の通帳を預けてしまうと、限度額を利用されたり預金を引き出されてしまうのです。
警察官が1人で個人宅に訪問し、個人情報ましてやクレジットカードや銀行通帳などを預かることはまずあり得ません。
被害者の弁護士になりすますパターン
弁護士を名乗って電話をかけ、孫や子供がトラブルを起こしたと思い込ませる手口です。
「詐欺被害の示談交渉を始めたいが、相手が目の前で興奮して話が始まらないので一時金として〇〇万振り込んで下さい。」などと要求します。
交通事故などを起こしてしまった場合、実際に相手の保険会社や弁護士から直接連絡が来ることはあるでしょう。
しかし、加害者本人から何の相談もないまま突然家族に連絡をしてくるということは考えられません。
まずは慌てず、加害者となったとされる本人に連絡をし、確認をとることが先決です。
区役所や市役所の税務課の担当者になりすますパターン
「過払い税金の還付金を振り込む」と連絡をし、振込先の銀行の口座番号と暗証番号などを聞き出し、全額を引き落としてしまう手口です。
口頭では絶対に銀行の口座番号やクレジットカードの暗証番号などは教えないようにしましょう。
本物の銀行や区役所は、電話での振込案内は一切行っていません。
相手の氏名、所属部署、連絡先、対応時間を直ぐに訊いてみましょう。
即答できなければそれは詐欺です。電話を切って、正式な場所に掛け直し、通話者の在籍確認をするのも有効です。
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