業務上横領罪に手を出さないための対策を解説!少額や未遂・共犯でも逮捕されるケースとは?時効の長さや自首した際の判例も紹介

  • 2020年7月19日
  • 横領
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この点は意図的に会社との契約に反したということになるためです。

このため会社側も示しをつける意味でも警察に訴え出て、結果逮捕に至ります。

ほかにも役員が行った場合も会社組織を保つ意味で逮捕されることもあるでしょう。

業務上横領にまつわる判例について

裁判所

業務上横領罪については、これまでにもさまざまなケースの事件が発生しました。

その分裁判所から多くの判決が出され、今も判例として参照できます。

ここでは業務上横領罪に対する判例を3ケースとり上げて、その内容を見ていきましょう。

判例1:県職員による公金横領

最初にご紹介する判例が、県職員による公金横領のケースです。

この人物は公金800万円を、自らのゴルフ会員権や日々の遊びに流用していました。

判決は懲役3年で、執行猶予4年付いています。

横領した金銭を返していることや社会的制裁が予想されたことが、執行猶予付きの理由です。

判例2:学校理事長が運営資金を横領した場合

この事件では、学校理事長が学校運営金を生活や遊びのために使い込んでいました。

しかも30回近くに及ぶほど回数が多く、交際相手にも貢いでいたというものです。

裁判所は被告人が身勝手で自己中心的であることを理由に、懲役7年と罰金2000万円を科しました。

なおこの判決では、執行猶予は付きませんでした。

判例3:司法書士が500万円以上を横領したものの自首した場合

最後にご紹介する判例は、加害者が自首した場合について考えさせられるものです。

この事件では司法書士の人物が、立場を利用して依頼者から500万円以上横領しました。

ただし自首したうえで、被害者にもきちんとお金を返しています。

結果金額の大きさや立場を利用した事件にもかかわらず、懲役3年執行猶予5年となりました。

たとえ業務上横領に手を出しても、事前の返金や自首で刑が軽くなるといえます。

業務で横領してしまった場合の対策とは

敏腕弁護士

もし業務で横領してしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

業務上横領は1度手を出しただけでも大きな問題のため、手を染めないのがベストです。

このあめ、手を出さない対策と手を出した場合の対処法を知っておくべきでしょう。

就業規則を前もって確認

業務上横領に手を出さない対策として、就業規則を確認する方法があります。

会社によっては就業規則に横領を禁止する規定が明記されているためです。

就業規則をあらためて確認するだけでも、横領しない意識を持てるでしょう。

備品でも仕事以外に使わない

日頃できる方法として、会社の備品を仕事以外に使わないというものもあります。

会社で支給された文房具やパソコン・スマホはあくまで業務用のものです。

業務用のものであるからこそ、日頃私用しない意識が大切となります。

家に持ち帰らないことや、「業務用」シールの活用などの工夫が大切でしょう。

特に後者の場合は、目に見える形で業務上横領を防ぐことにもつながります。

万一横領の場合は、弁護士を介した示談を

手を出さないことが理想形の業務上横領。しかし出来心でやってしまった場合もあるでしょう。

もし手を出してしまった場合は、速やかに会社に報告や返還するべきです。

特に返還については、具体的な返還計画を提示して理解を得るべきでしょう。

自己負担で返還するのが前提であるため、分割払いも1つの手といえます。

会社はあくまでも金品を返してもらうのが目的です。このためなるべく現実的な方法で返還する意思を示すのが重要といえます。

ただし本人での交渉が難しい場合は、弁護士経由で示談するべきです。

弁護士の仲介によって、落ち着いて返還交渉ができるでしょう。

まとめ

会議室

今回は業務上横領に手を出さない方法や業務上横領の量刑などを見てきました。

仕事で預かったものを意図的に自分のものにした場合に成立します。

会社や顧客の信頼に反するため、量刑は懲役10年以下のみとたいへん厳しいです。

なお返還するなど反省の色が見られた場合は、執行猶予が付くこともあります。

一方で民事では、勤め先を懲戒解雇になるケースも多いです。

このため日頃から就業規則を確認し、備品を私用しないことが予防の第一歩といえます。

業務上横領は人生を棒に振りかねない行為です。その危険性を常に理解しておくことが大切でしょう。

本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
http://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html