引っ越しを考える際、建物のセキュリティ面を重視する方は多いのではないでしょうか。
セキュリティを重視する場合は、「オートロックのマンション」や「2階以上の部屋」などを条件に部屋を探すのが一般的です。
この記事では、マンションにおけるオートロックでの防犯対策について紹介します。
オートロックマンションに住んでいて不安を感じている方の防犯対策の参考になるような内容になっています。
今まさに部屋探し中の方、今後引っ越しの予定がある方に向けても役立つ情報を紹介していますので、ぜひお役立てください。
オートロックマンションの特徴
オートロックの定義
オートロックとは
ドアが閉まると自動的に施錠する仕組みを持った錠またはそれを中心とするシステム総称である。
住戸だけでなく、エントランスにもドアがある。引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/オートロック
オートロックの定義は上記の通りで、自動で鍵が閉まるドアを指します。
鍵の閉め忘れが生じないという点で一定の安全性が見込めます。
また、エントランスより先に不審者を侵入させないという意味でも安全です。
開錠方法の種類
オートロックには開錠方法によっていくつかの種類があります。
カギでエントランスを開けるタイプには、部屋と同じカギで開錠するタイプとエントランス専用のカギが必要なタイプがあります。
この二つのタイプの場合、エントランスに入るためにもカギが必要ですので、開錠時に手間は有りますが安全性は高いです。
また、暗証番号でエントランスを開錠するタイプもあります。これはカギを取り出す手間がない点が特徴です。
オートロックマンションのメリット・デメリット
メリットは安全性の高さ
オートロックマンションのメリットは、やはりその安全性の高さです。
ポイントとして、エントランスで無関係な人間を締め出すことができる点があります。
これは不審者はもちろん、訪問営業者や勧誘の対策としても有効です。
住居の前に知らない人がいる状況を減らすことで、安心して生活できます。
また、オートロックがあること自体に犯罪を抑制する効果があり、犯罪者から狙われにくいといえるでしょう。
デメリットは家賃と不完全性
オートロックマンションのデメリットとして一番に考えられるのは、家賃の高さです。
地域によっては、オートロックを付けるだけで家賃が5000円から1万円上昇する場合もあります。
さらに、オートロックがついているからといって確実に安全なわけではないことにも注意しましょう。
防犯対策がなされるとともに、犯罪の手口も巧妙になっていきます。
犯罪に巻き込まれる可能性を完全に消し去ることはできないと知ったうえで、対策をする必要があります。
オートロックマンションの盲点
オートロックマンションは、そうでないマンションと比べると安全性が高いといえます。
一方で、完全に安全とはいえません。
ここでは、オートロックマンションの盲点ともいえる注意点について紹介します。
人の後に続いて侵入できる
オートロックマンションに不審者が侵入する手口として、居住者の後に続いて入るというものがあります。
いわゆる「共連れ」と呼ばれるものです。
この手段を取る不審者は「偶然タイミングが重なった」風を装って、居住者がエントランスを開けた後に続けて入ります。
普通に生活していると「カギを開けようとしている間に後ろから来た人が犯罪者だ」とはなかなか考えません。
部屋数の多いマンションの場合、居住者が他のすべての住人を把握出来ないことも多くあります。
そうした隙をついた手口です。
エントランスの内側の警戒が緩い
オートロックマンションでは、基本的に不審者がエントランスの内側に入ることはできません。
そのため「エントランスの内側にいる人物」に対しての警戒が緩くなりやすいという特徴があります。
暗証番号の漏洩やカギの複製によって侵入が容易になった犯罪者が、すぐに犯行を起こすとは限りません。
住居者の警戒を解くために入居者のふりをして何度も出入りした後、犯行に及ぶケースもあります。
「エントランスの内側にいる人物」への警戒が緩いことを利用した手口です。
オートロックマンションで安全性を高める方法
開錠時は周囲に注意する
暗証番号の漏洩を防ぐため、また居住者の後に続いて不審者が侵入することを防ぐためにも、周囲に気を付ける必要があります。
例えば暗証番号を入力する際に背後に人がいるなら、手元を隠すという手段が考えられます。
侵入者の中には暗証番号入力時の手元を見て番号を特定する者がいるため、それを考慮した手段です。
エントランスに入ろうとした時に、周囲に見知らぬ人がいるなら一度その場を離れて様子を見るのもいいでしょう。
数分後に戻っても変わらずそこにいる人物に対しては、不信感を抱く方が多いのではないでしょうか。
そうした細かな気づきが犯罪を未然に防ぐのです。
また、これはエントランスを開けるときだけでなく、部屋の開錠時にも同じことがいえます。
部屋を開ける際は、怪しい人物が周囲にいないか一度振り返ると良いでしょう。
マンション内で初めて見たという方には、特に警戒心を持つことが重要です。
部屋や裏口の施錠は必ず行う
オートロックマンションの安全性を保つためには「オートロックがあるから」と油断をしないことが肝心です。
数分の外出でも部屋の施錠を怠らないようにすること、マンションの裏口があるなら施錠することなどを徹底しましょう。
自分の行動で、犯罪者がマンションに侵入することを許してしまうかもしれません。そうならないための注意が必要です。
内見時の注意点
これまでに事件や不具合が起こっていないか
内見時は、暗証番号の漏洩やオートロックの不具合などが過去に起こっていないかを確認しましょう。
もしも前例がある場合は、その後の対策がなされているかも併せて確認が必要です。
事件があったとしても、その後の対策としてオートロックが新しくなっている場合は、多少安心できます。
事件を完全に防ぐことは難しいです。
しかし、起こってしまった後の対処が適切であれば、それまでよりもさらに安全性が高まることもあります。
また暗証番号の漏洩が起こっている場合、先住者の防犯意識が低い可能性があるため注意しましょう。
オートロックにモニターはあるか
オートロックと一口にいっても、モニターが付いているものとついていないものがあります。
モニター付きのオートロックは部屋から訪問者の姿が確認できるため、ついていないものよりも安心です。
物件の紹介サイトなどでは、オートロックのタイプまで詳しく記載がないことも多いので、内見時に忘れずに確認しましょう。
裏口の安全対策は万全か
マンションによっては、正面入り口にはオートロックがついているものの、裏口から簡単に侵入できてしまう場合があります。
裏口にカギがついていないケースや裏口にカギがあっても外から容易に侵入できる構造になっているケースも。
これではオートロック機能が台無しになります。内見時にはマンションの裏口も併せて確認しましょう。
マンション全体の防犯意識はどうか
内見時はマンションのエントランスの様子などに注目し、マンション全体の防犯意識を探ることも重要です。
例えば、エントランスの掲示板で防犯についての注意書きがされている場合。
この場合は、管理人の防犯意識が高いことがうかがえます。
またエントランスがあまりにも汚い場合、だらしない住民が多いかもしれません。
その場合はオートロックの番号が他者に漏れたり、カギが盗まれたりする可能性が高くなります。
オートロックがあっても防犯対策は必須!
マンションにおけるオートロックは、あるのとないのとではセキュリティ面で大きく差が出ます。
しかし、個々が防犯対策を怠るとオートロックは意味を成しません。
この場合の防犯対策は、マンションに住む人一人ひとりが行うことでオートロックの安全性が保たれるものです。
部屋選びの際は、そうしたマンション全体の防犯意識についても確認しましょう。