現代社会において、私たちの生活には多くの盗聴器が潜んでいるといわれており、その存在に頭を抱える人がいることも確かです。
私たちの生活が脅かされている中で、昨今では盗聴器の発見を目的としたアプリが次々に登場しています。
それらはお金をかけずに入手出来ますが、果たしてどれくらいの力を発揮するのでしょうか。
そして、それ以外を用いて盗聴器を発見する方法を本稿でご紹介します。
盗聴器発見アプリは効果があるのか?
スマートフォンでは、盗聴器発見アプリを無料でインストールすることが出来ます。
さて、これらはどれくらいの効果があるものなのでしょうか。
結論からいうと、これらのアプリにはあまり効果がないと考えてもらった方が良いです。
「無料のアプリだから効果がないのではないか?」と思われる方もいるかもしれませんが、その点はあまり関係ありません。
むしろスマートフォンで使用するアプリだからこそあまり効果が期待出来ないのです。
ただし、決して盗聴器を見つけることが出来ないというわけではありません。
しかし、高い確率で盗聴器を見つけることが出来ないといわれています。
では、その理由は一体何なのでしょうか。
盗聴器が見つからない理由とは?
盗聴器が発する電波を感知出来ない
盗聴器を発見出来ない最大の要因は、盗聴器の電波をスマートフォンで感知することが出来ないというものです。
いずれも電波を受信しなければ使用できないツールですが、これらにはどのような違いがあるのでしょうか。
盗聴器で使用される周波アンテナには、VHFタイプとUHFタイプの2種類があります。
VHFタイプで使用される周波数はFMラジオ・消防・船舶無線などに使用される30MHz~300MHzが一般的です。
また、UHFタイプで使用される周波数は300MHz以上となります。
一般的な盗聴器は400MHz前後の周波数で設定されていることが多いため、UHFタイプの盗聴器が市場に多く流通しているのです。
一方、スマートフォンで使用されている周波数はどれくらいなのでしょうか。
現在、大手キャリアのスマートフォンではその多くが1,900MHz~2,100MHzの周波数で設定されています。
ですので、盗聴器とスマートフォンでは設定されている周波数帯が大きく異なっているのです。
これはほとんどのスマートフォンでは盗聴器が発する電波を感知することは不可能だということになります。
ただし、「そのために盗聴器発見アプリが存在しているのでは?」とお考えかもしれません。
しかし、アプリをインストールしたところでスマートフォンで受信出来る周波数が変わらないでしょう。
これはスマートフォンのハードに関わる問題だからです。
発見しにくい場所に仕掛けられているから
当たり前の話ではありますが、盗聴器は人目のつかない場所に仕掛けられるため、発見するのが容易ではありません。
最近は特に小型の盗聴器が多く流通しています。
家電製品・家具・寝具の裏に仕掛けられることが多いため、日常生活で盗聴器を発見するということが難しいのです。
盗聴器を仕掛けられたタイミングが把握しにくい
盗聴器が仕掛けられたタイミングを把握することが非常に難しいことも要因となっています。
例えば、10時~11時の間で盗聴器が仕掛けられたと分かれば、そこから何らかの手がかりを掴むことが出来るかもしれません。
しかし、これらの情報が一切ない場合は盗聴器を探す手がかりが特定出来なくなります。
そのため、盗聴器を見つけ出すことは非常に困難ですし、仕掛けられたタイミングを知ることも簡単ではありません。
ワンセグ付きスマホは使えるのか?
ワンセグ付きスマートフォンは、感知出来る周波数が多少広がるため、盗聴器を発見出来る可能性は高くなります。
これは、ワンセグ付きスマートフォンが470MHz~710MHzの周波数も感知出来るためです。
しかし、流通している盗聴器の大半は400MHz前後となりますので、その効果は薄いといえます。
アプリ以外で盗聴器を発見するには?
FMラジオを利用する
FMラジオを利用することで、盗聴器を発見出来る場合があります。
これはスマートフォンやテレビなどで音を流し、そのあとにFMラジオの電源を入れ、周波数を徐々に上げていくというものです。
盗聴器が仕掛けられていた場合、スマートフォンやテレビなどで流している音がFMラジオから聴こえます。
あとはFMラジオを持ちながら、不自然に音量が大きくなったり、ハウリングしたりする場所を特定するのです。
その場所に盗聴器が仕掛けられている可能性が高いといえるでしょう。
しかし、このFMラジオを利用する方法はFMラジオが受信出来る周波数の範囲内での話となります。
ですので、盗聴器の主流となっている400MHz前後の周波数は感知出来ません。
盗聴器が仕掛けられていそうなところを探す
自身で盗聴器の在処を探すという方法もありますが、一人で盗聴器を発見することは簡単ではありません。
しかし、盗聴器が仕掛けられやすい場所というのが存在します。
それがどこであるかを頭に入れておくと、発見出来る可能性が高くなるわけです。
例えば、コンセントや室内灯などの電化製品は盗聴器の電力源となるため、電力が供給される限り盗聴器は作動し続けます。
盗聴する側からすれば、絶好のポイントですので、まずはこれらの周辺から探しましょう。
また、自身がよく陣取るスペースの周辺に設置される可能性も高いでしょう。
例えば、テーブル・照明スタンド・エアコン・ベッドの裏側で見つかったという声はよく聞かれます。
盗聴器が仕掛けられやすい場所に共通する点は「発見しにくく、普段からあまり意識しないところ」という点です。
さらに、盗聴の対象者が行動する場所や音を拾いやすい場所が多い傾向にあります。
不自然な出来事を整理する
最近起こった不自然な出来事を整理することが、盗聴器発見への小さな一歩になる場合があります。
例えば、「ある人からプレゼントをもらった」や「ある人が自室で辺りをキョロキョロ見回していた」などです。
こちらは、少しでも思い当たる点を整理しておくことも大切になります。
探偵や専門業者に依頼する
お金はかかりますが、探偵や専門業者に依頼する方法が、最も正確に盗聴器の有無や設置されている場所を発見出来ます。
探偵や専門業者が高確率で盗聴器を発見出来る理由は、高度な機械を用いて正確な検査を行うためです。
スペクトラムアナライザーや超高性能探知機など、普段目にしない機材を用いることが高い確率での盗聴器発見に至っています。
しかし、気になるのは「探偵や専門業者に依頼したらいくらかかるのか?」という点でしょう。
これは盗聴器を探す部屋の面積によって変わってきますが、安い業者ですと20,000円から調査を引き受けてくれるところもあります。
業者を探す際のポイント
様々なメニューを用意している業者を選ぶ
様々なメニューを用意している業者を選ぶことが大切になります。
これは自身の部屋や目的に合わせたプランを選択することで、的確かつ適正価格でサービスを利用できるからです。
専門的な機械を利用しているか
業者を利用する最大のメリットは、高い確率で盗聴器を発見出来るというものです。
昨今の盗聴器には様々な種類があり、それらのほとんどすべてに対応出来るという点が非常に心強いといえます。
まとめ
以上、盗聴器発見アプリの有効性と、盗聴器の発見方法について記載してきました。
ここまで読めば、アプリで盗聴器を発見することは困難であることが分かるでしょう。
そもそも、スマホのアプリで盗聴器を発見出来るのであれば、盗聴器を探す専門業者や探偵は必要ありません。
盗聴器を見つけるためには自身で出来ることを実践し、それでも難しい場合は専門家に頼ることが重要です。