MDMAを服用した押尾学の事件の真相を解説!被害者の女性はなぜ命を落とした?証拠隠滅を企てるほどの罪で彼が失ったものとは

「薬物には気を付けよう」と口では簡単に言えるかもしれません。

しかしながら実際のところ、私たちは薬物の恐ろしさをどこまで理解しているのでしょうか?

当然ながら自分でその恐ろしさを試してみるのは現実的ではありません。

むしろ過去の薬物の悲惨な事例から振り返り、その経緯や恐ろしさについて再確認するのが良い方法の一つです。

特に芸能界では薬物に関する事件の報道が昔から絶えません。今回この記事で取り上げるのは押尾学事件についてです。

不可解な部分の多いこの事件の真相、また当事者の失ったものについて考察しそこからの教訓についても解説していきたいと思います。

芸能界に波紋をもたらした事件

押尾学。今となってはこの名前を聞くと真っ先に薬物依存を思い浮かべることでしょう。

それは裏を返せば、当時彼が芸能界で占めていたポジションがあまりにも大きかったことの表れです。

だからこそこの事件が芸能界に与えた影響も非常に大きいものだったのです。

超売れっ子だったスター

事件発覚当時の押尾学さんは超売れっ子俳優で、良い役柄でたくさんのドラマに出演していました。

もともと整った容姿で18歳の頃スカウトを受けて芸能界に入った押尾学さん。

期待された通り、彼の出演するドラマはどれもその時代を代表するものばかりでした。

俳優としてのみにとどまらずバンドLIV(リヴ)のボーカル兼リーダーを務め、音楽の分野でも活躍していました。

スターを襲った悲劇

そんな彼は当時31歳であった2009年、突然芸能界引退を余儀なくされます。それが他ならぬMDMA服用に関連する事件です。

2009年(平成21年)8月2日に六本木ヒルズの高層マンションの一室で、愛人の銀座ホステスと共に合成麻薬MDMAを服用。容態が急変したホステスを放置し、保身のため救急車も呼ばず死に至らしめた保護責任者遺棄致死罪と麻薬取締法違反で逮捕。証拠隠滅を図り、死人に罪をなすりつけようとするなど悪質性が見られたため、懲役2年6月の実刑判決を受けた。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/押尾学

これを機に当時の妻であった矢田亜希子さんとは離婚、同時に社会の表舞台から姿を消すこととなりました。

ほんの数個程度の錠剤が、華々しい押尾学さんの自由な人生を一変させてしまったのです。

被告の罪状

この事件の裁判で彼に関して問われた罪には3つの大きな側面があります。

そのうち2つはMDMA服用したこと、それを譲渡したことに関する罪。

もう1つはMDMAを服用したことで死にかけていた女性を救助せずに放置したことに関する罪です。

麻薬取締法違反(使用・譲渡)

当初MDMAの使用に関する罪で逮捕された押尾学被告。

2009年10月23日、東京地方裁判所でその罪に関する裁判が始まりました。

11月2日、懲役1年6月・執行猶予5年の判決が下されました。

その10か月後の2010年9月3日、MDMA譲渡に関する裁判も開始。

芸能人としては初めての裁判員裁判により、彼自身の生活がより暴かれる形となりました。

保護責任者遺棄罪

押尾学被告の裁判開始当初の罪状はより刑罰の重い保護責任者遺棄致死罪でした。

これはホステスの田中香織さんの容体が急変した時、救護の責任を怠ったために死亡する原因となったとされたため。

しかしこれに関して、当時119番通報しても確実に救命できたかどうかは定かではないとの見解がもたれました。

供述の信頼性にも疑問がもたれたため、判決は保護責任者遺棄罪となりました。

その真相には謎が多い

押尾学事件には不可解な点が多く、闇が深いともいわれています。

その闇が深いいくつかのポイントについてまとめたいと思います。

マンションにいたのは押尾学被告だけではなかった

最大の謎は、逮捕されたのが押尾学さんただ一人だけだったということ。

一方でホステスの田中香織さんの体内には他の複数の男性の体液が残っていたという証拠が残っているようです。

その疑惑をもたれている一人が、元総理大臣・森喜朗氏の息子である森祐喜さんです。

彼が押尾学さんと田中香織さんを引き合わせたといわれていることなどもそのことを裏付けています。

もう一人は、平泳ぎ日本代表の北島康介さんです。華々しい表舞台とは裏腹に素行の悪さは有名でした。

押尾学さんとはもともと仲が良かったことに加え、防犯カメラに出入りの証拠が残っていたこともこの事件の闇を深めています。

出所後の生活は意外にも…

大抵、刑期を終えて出所した後の生活は難しいものです。

特に押尾学被告の場合は家族仕事も、芸能人としての名声も一旦失ってしまっています。

しかしなぜか、出所後の押尾学さんの生活はそれを感じさせないほど裕福なのです。

実際彼のネームバリューを使ったビジネスが成功しているという側面はあるものの、その生活に不自然さを覚える人は少なくありません。

背後には大きな影響力がある可能性も

都会のネオンが濡れた道路に反射

れっきとした証拠が残っていたにもかかわらずそれが実質もみ消されている不自然な裁判

さらには同様に不自然さを感じるほどの出所後の被告の生活ぶり

これらを考えると、大金と引き換えに押尾学被告がすべての罪を負ったのではないかと思えてしまいます。

しかしながらメディアはそのことについて情報を流しておらず、今後も真相に光が当てられることは難しいといえそうです。

押尾学が失ったもの

この証拠隠滅を企てるほどの事件を機に押尾学被告自身が失ったものについて整理しましょう。

普通の生活

当然ながら薬物の使用はいわゆる普通の生活をいとも簡単に奪い去ります。

押尾学被告の場合もその例に漏れることはなく、この事件を機に妻子との関係は破綻してしまっています。

そして3年6ヶ月の実刑判決での服役生活を送ることになりました。

裁判にかかった時間や心身の負担も含めればとても大きな代償です。

そして前の見出しでも取り上げたように、本来誰もがもっている自由を失っていることは非常に悲しいことです。

矢田亜希子さんとの間に生まれたお子さんの成長の期間は裁判や服役の期間と重なっています。

父親としてそのお子さんの成長を見ることができなかったのは何と残念なことなのでしょうか。

社会的名誉

押尾学さんは芸能人でしたから、その影響は一般人とは段違いに大きいものでした。

一度ついてしまった薬物のイメージはそう簡単に消えるものではありません。

出所後はマスコミなどから目をつけられないようひっそりと生活する必要もあったのだとか。

人間関係

押尾学さんは2016年のインタビューの中で当時を振り返っています。

その中には大切に思っていた仲間から事件を機に売られたことの無念さが含まれています。

それだけ薬物中毒は人の価値観や考え方を覆し信頼関係を破壊してしまうということを示しているのかもしれません。

MDMAの恐ろしさ

最後に、押尾学さんが陥ってしまった薬物であるMDMAがどんな麻薬なのか解説します。

強力な作用

MDMAの正式名称は「3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン」という長いもので、一般的にその略称で呼ばれています。

服用すると脳内でセロトニンの過剰な分泌を促し、多幸感他者との共感などの精神的な変化をもたらすようです。

他の人との共感が高まり、友好的になる作用もあるようです。

一見これらの作用には良い側面もあるため、アメリカなど一部の国ではPTSDなどの治療目的での使用が見られます。

医療技術は日進月歩で進歩しているといわれている現代においてさえ、MDMAのもつポテンシャルに頼っているのです。

この事実は、医療関係者が拠りどころとするほどの強力な作用をもっているということを示しているのではないでしょうか?

しかしながらその強力さゆえに多くの国では違法であり、日本でもれっきとした違法薬物になります。

もっともたとえ違法でない薬であってもいくらかの体へのダメージがありますから、体には絶対に入れてはいけません。

いくつかの俗称

「エクスタシー」と呼ばれる薬物について何かで見聞きしたことがおありでしょうか?

これの正体がまさにMDMAのことなのです。英語圏では特に定着している名称であり、街などで見かけたときには要注意です。

前述の通り多幸感、また高揚感に近い作用があるためこのように呼ばれているようです。

他にもその頭文字をとった「E」、「X」、「EXC」、また「玉」、「バツ」、「ペケ」などと呼ばれる場合もあります。

手軽さ

MDMAの価格は比較的安く、1錠5,000円程度で手に入れることができるようです。

そして注射や吸引など手の込んだ手法で服用するのではなく、錠剤を飲み込むだけという手軽さ。

この手軽さが他の薬物と比較してもMDMAのハードルを低くし、最初の一歩を踏ませやすいことは否めないでしょう。

被害者女性の死因はMDMA?

純粋なMDMAを服用する程度ですぐに泡を吹いて死んでしまうようでは、そもそも服毒自殺と変わりません。

決してそのようなことはなく、押尾学事件で死亡した女性の場合にはいくつかの死因が関係している可能性があります。

一つの可能性は、服用量が多かったこと。1錠を飲んだ押尾学被告に対し、この女性は3錠を服用したとのことです。

またこの女性は普段からコカインも使用しており、MDMAとのチャンポンにより危険な状態に陥った可能性も。

もう一つ考えられるのが、粗悪品のMDMAに当たってしまったということ。

MDMAはその純度が出どころによってまちまちであるようです。場合によっては有害なダイオキシンが入っているものも。

知らないうちに致死的な物質を同時に取り入れているというケースもあるということです。

まとめ

薬物に関わらないことと、その現実から目を背けることとは全く別問題です。

「自分とは関係のない遠い世界の話だ」と思っていては自分の身を守ることはできません。

特に今回解説してきたMDMAは最初の一歩を踏み出しやすい、比較的ハードルの低い麻薬です。

押尾学さんがこの薬物のために失った時間や人間関係はあまりにも大きく、人によってはそれどころでは済まないケースも少なくありません。

この記事があなたの今後の人生を薬物から守る一助になることを願っております。

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