都会のネオンが濡れた道路に反射

客引きの被害に遭わないための対処法を徹底解説!どこからが条例違反?キャッチとの違いって?誘導の手口や追い払い方を確認!

きらびやかな夜のネオンが輝く歓楽街。

気の合う仲間と食事をして「さあ、もう一軒行こうか」などと路上で盛り上がっています。

するとどこからともなく声を掛けてくるのが客引きのお兄さんです。

「こんばんは。次のお店は決まっていますか?」

少し酔って気分が良いこともあり「どこかいい店を紹介してよ!」などと気軽に会話をしてしまいます。

しかしそれは大変に危険な行為なのです。

最近では「客引き行為」は地方自治体の条例で禁止されることが多くなりました。

防犯パトロールの強化や街頭スピーカーでの違法行為への喚起などで、ずいぶんと数が減った地域もあるようです。

しかしその分、隠れて生き残っている客引きの手口は非常に巧妙で悪質になっています。

法外な支払い請求をされるぼったくりなどの大きな被害に遭わないようその対処法を解説しましょう。

そもそも客引きは違法なのか

東京のネオンが川面に映っている

客引きとは客商売の店などが「顧客として自分たちの店に勧誘する」行為のこと。

客引き行為は憲法で認められている「営業の自由」における経済活動のひとつです。

しかしながら悪質な客引き行為が地域の迷惑になり犯罪を誘発することが多いために、それを規制する法律があります。

客引きを規制する法律は風俗営業法と各都道府県の迷惑防止条例の2種類です。

業種と場所によって規制があり、それらに反すると違法な行為とみなされます。

風俗営業法による規制

キャバクラやホストクラブなどの風俗店の客引きは風営法第22条によりすべて禁止されていて、これに違反すると懲役や罰金に処せられます。

居酒屋やカラオケボックスでも深夜0時以降にアルコール類を提供する場合は風営法の対象です。

ちなみに通常の飲食店の従業員が適正に「呼び込み」をして客引きすることは合法となります。

ここでいう呼び込みとは不特定多数の人に対して「いらっしゃい、いらっしゃい」などと店頭で呼び込む行為のことです。

迷惑防止条例での規制

全ての都道府県で迷惑防止条例かそれに類する条例が定められていて、公共の場所での客引き行為などに制限があります。

特に風俗店や酒を提供する飲食店の多い歓楽街では、条例によりすべての客引き行為が禁止されているところが多いです。

そこでは路上でのスカウト行為なども禁止され、これに違反すれば罰金などの厳しい罰則があります。

客引きをした本人のみならず、客引き行為をさせた店舗責任者や受託専門業者なども罰則の対象です。

どこからが条例違反になるのか

迷惑防止条例で違法となる主な客引き行為は以下の通りです。

  • 特定の相手に対し、しつこくつきまとうこと
  • 身体や衣服に触れること
  • 所持品を取り上げること
  • 進路に立ちふさがること

上記のような行為が禁止され、客引き目的で路上にたむろする・うろつくなどの客待ち行為もできません。

特定の人の進路に立ちふさがりしつこくつきまとうことは軽犯罪法でも禁止された行為です。

「客引き」と「キャッチ」の違いとは

都会の夜の路地裏

最近では「キャッチ」という呼び方があります。「客引き」とどのように違うのでしょうか。

キャッチは「キャッチセールス」から生まれた言葉

キャッチセールスとは「アンケートに答えてくれれば、お礼をあげます」などと、路上で呼び止めては雑居ビルなどに連れ込む手口が特徴的です。

そこから強引な勧誘を仕掛けて、高額な商品などを買わせようとする悪徳商法のことをいいます。

「キャッチ」とは捕まえるという意味ですが、元々は路上で客を捕まえる「キャッチセールス」をする人を略した呼び名です。

そこからいつしか派生して、路上で客を勧誘して店に連れて行く行為をキャッチというようになりました。

最近では特にフリーの客引きを「キャッチ」と呼ぶことが多いです。

「フリーの客引き」と「専属の客引き」の違いとは

客引きは本来決まった店の専属スタッフとして客を勧誘していました。

近年では複数の店と提携して誘導先を使い分ける「フリーの客引き」がメインです。

ちなみに大手チェーン店の居酒屋やカラオケボックスなどでは、店の従業員が「専属の客引き」をしています。

フリーの客引きでも、それを取りまとめる専門業者がいるのが普通です。

大きな繁華街ではいくつかの客引き専門業者のグループがあり、反社会勢力とのつながりも指摘されています。

悪質な客引きのほとんどはフリーの客引き(キャッチ)です。

客引きの巧妙な手口とは

酒を飲む男女

腕のいい客引きともなると、客を安心させる会話テクニックが非常に上手です。

例えば世間話から油断させる方法もあり、地元で有名なラーメン店や焼き肉屋などの正しい情報を丁寧に教えてくれたりします。

いろいろ話しているうちに、とても親切な若者なのではないかと錯覚し、つい信用してしまうのです。

路上での「声掛け」から

客引きは看板を見上げたり不慣れな足取りで歩いたりしているターゲットを、雑踏の中から素早く見つけて接近します。

「どこかお店をお探しですか?今ならすぐに入れますよ。値段もお安くしますよ。」

などと、親しみのある笑顔で言葉巧みに近づいてくるのです。

客引きはどのように勧誘すれば反応してくれるかを客の外見から一瞬にして判断します。

若者グループには「安くて、可愛い子がいるよ」などと低価格を強調してアピール。

中年グループには「落ち着いて飲めて、上品な女性がいますよ」などと、年代のニーズに合わせて誘ってきます。

客を信用させる手法とは

客引きは交渉中に何度も携帯電話で店とやり取りする(やり取りするふり?)ことが多いです。

店の混み具合を確認したり、これ見よがしに値引き交渉を演出したりして、客を安心させます。

交渉が成立すると提携している店舗まで一緒に案内してくれることも多いです。

これは親切からではなく客の気が変わって他の店に行くことを防止するためです。

自分の店に誘導する手口とは

客が「行く店が決まっている」などと答えても嘘をついて切り返します。

「その店は今の時間は満席で入れません。ちょうど空いている系列の店を紹介できますよ。」

などと、言葉巧みに自分の提携先の店に誘導するのです。

こうして案内された店は、もちろん系列の店などではありません。

出会い系サイトやマッチングアプリを利用した「新型キャッチ」とは

最近、条例などの規制が厳しくなったエリアで増加している「新型キャッチ」といわれる手口があります。

出会い系サイトやマッチングアプリで出会った相手が「自分の知っているいい店があるから一緒にいきませんか?」と巧みに誘うものです。

これは提携している店にターゲットを同伴させるという新手の客引きといえます。

似ている手口として増えているのが素人を装って路上などでターゲットを逆ナンパする方法です。

これらは客引きというよりは女性と店とが共謀してのハニートラップに近いものでしょう。

悪質な客引きの被害とは

実際に発生している客引きによる被害について解説します。

基本的に客引きとの約束や交渉は口頭でのやりとりですから証拠が残らないです。

事前説明と店での請求が違っていても「言った、言わない」で、もめるだけとなります。

ぼったくり

「ぼったくり」と呼ばれる法外な金額を請求される被害が代表的です

席に座っただけで数十万円も請求され、注文した覚えのない酒や料理の支払いを強要されます。

女性が付いている場合は、彼女たちが勝手に高いお酒を注文しているのです。

仮に連れてきた客引きとの約束を訴えたところで、無駄な抵抗でしょう。

「ああ、誰かいましたね。お友達かと思いました。うちは客引きなどいませんよ。」などと、相手にしてもらえないです。

威圧的な態度で執拗に迫られ、次第に冷静な判断ができなくなります。

最後には、泣く泣く法外な料金を支払うように追い込まれるのです。

軟禁・恐喝・暴行など

ぼったくりの怖いところは抵抗することで相手の威迫行為がエスカレートしていくことです。

そのような店は反社会的勢力との関わりがあると思って間違いないでしょう。

支払いを拒否することで、軟禁されたり恐喝されたり、ひどい店では暴行事件になることもあります。

所持金が足りないとクレジットカードで支払わされたりATMまで同行して引き出させたりすることもあるようです。

強制的に免許証や社員証のコピーを取られることもあり簡単に逃れることができません。

過去にはぼったくりから殺人事件にまで発展したケースもあります。

プチぼったくり

請求金額が何十万円となれば誰でもぼったくりだと気づきますが、最近では「プチぼったくり」というものがあります。

これは明らかに請求が高くて不満ではあるが支払えないほどの金額でもないという場合です。

結局交渉するのも面倒なので文句を言いながらも支払ってしまうケースが多いのでしょう。

そもそも客引きを利用している店は彼らに支払う手数料を上乗せする必要があるので料金は相場より高くなるのが普通です。

最近では警察の指導も厳しくなっていますので犯罪として立件されにくい「プチぼったくり」が増加している傾向があります。

客引き被害を防ぐための予防策

悪質な客引きの被害に遭わないよう注意すべきポイントをお伝えします。

当然ですが客引きが人気のある優良店を紹介してくれることなどあり得ないのです。

基本的に客引きの言うことは一切信用してはいけません。

声を掛けられても相手にしない

客引きについて行かないことが、その先の被害を防止する最も有効な手段です。

路上で声を掛けられても完全に無視することが一番の予防策となります。

「行く店が決まっている」などと返事をすることも避けた方が無難でしょう。

会話をすることで相手のペースに引き込まれてしまう恐れがあります。

無視してもしつこくつきまとう客引きには

無視してもしつこくつきまとわれたら「必要ありません!」と明確に拒否する意思を示すことが大事です。

それでもなお引き下がらない強者がいるかもしれません。

さらに強い言葉で拒否することもできますが、言い方次第で相手が逆上するのも危険です。

あまり相手にせずに速やかにその場を離れた方が安全でしょう。

人通りの少ない路地裏には入らない

人通りの少ない場所では大勢の客引きに取り囲まれるなどの断りづらい状況に追い込まれることがあります。

最近では外国人による客引きも増加しており、取り囲まれて強引に彼らの店に誘導されることがあるのです。

そのような場所は警察やパトロールの目も届きづらく、防犯カメラなどの死角にもなっています。

危険ですから人通りの少ない裏通りにはむやみに近づかないよう注意しましょう。

出会い系サイトやマッチングアプリは要注意

繁華街の女性

専用サイトやアプリで知り合って、すぐに会いたがる相手を信用することは危険です。

店と客がグルになった「新型キャッチ」と呼ばれる悪質な客引きの可能性が考えられます。

繁華街の路上などで女性に声を掛けられても、ついて行くのは危ないことです。

何か目的もなく美しい女性が見知らぬ男性をナンパするはずはありません。

自分の知らない店には誘われても安易について行かないようにしましょう。

行きたい店は事前に調べて直行する

行きたい店があるならネット検索や情報誌などで事前に調べておきます。

料金や場所だけでなく口コミや評判も必ずチェックしておきましょう。

新しい店を開拓したいときは早い時間から事前に調べることが大事です。

酩酊した状態で新しい店を探すことは絶対に避けましょう。

怪しい店に入ってしまったら迷わず退散

注意していても、間違えて危険な店に入ってしまうことがあるかもしれません。

  • 人目につきにくい場所にある
  • 料金やシステムなどが明示されていない
  • 店が薄暗くて汚い
  • こわおもてのスタッフがいる

何か変だと怪しい雰囲気を少しでも感じたら迷わずに店から退散しましょう。

席に座ってしまうと料金を請求されることがあるので注意してください。

まとめ

ジョッキに入ったビール

日頃のストレスを発散する為に夜の歓楽街で遊ぶのは楽しいことです。

せっかくの楽しい時間ですから客引きに騙されて嫌な思いをしたり犯罪被害にあったりしないよう気を付ける必要があります。

客引きによる被害の大半がお酒を飲み過ぎた時に発生しています。

状況判断が出来なくなるほど酔っぱらうことは大変に危険な状態なのです。

そのことを肝に銘じ、くれぐれも用心深く行動してください。

本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
http://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html