2019年11月に報道された、沢尻エリカ逮捕のニュースはまさに青天の霹靂だったといえるでしょう。
トップ女優逮捕のニュースは、瞬く間に日本中にセンセーショナルを巻き起こしました。
大河ドラマの出演も決まっていた彼女だけにその影響は大きく、テレビ番組はこぞってこの話題を取り上げています。
彼女以外にも芸能人や、スポーツ選手等の著名人が薬物取締法違反で逮捕されるという話は後を絶ちません。
沢尻エリカは合成麻薬「MDMA」を所持していたとして逮捕されましたが、そもそもこのMDMAとは何なのでしょうか?
また、以前から使用していたと申告している彼女は何故、辞めることができなかったのでしょうか?
今回はこのMDMAについて、そして沢尻エリカの今後について、分かりやすく解説していきます。
MDMAとは?
MDMAとは一体どういった薬物なのでしょうか?まずはMDMAについて説明します。
MDMAは合成麻薬
MDMAは3,4-メチレンジオキシメタンフェタミンの事で、同じ覚せい剤のアンフェタミンと類似した構造の化合物です。
同じ麻薬でも、マリファナやコカインとは別の種類に分けられます。
他には、LSDもこの合成麻薬に分類されます。
効能
MDMAは脳内に分泌されるノルアドレナリンやセロトニンの神経伝達物質の放出を促します。
これにより高揚感・親近感が増します。このためMDMAは愛の薬とも呼ばれています。
治療薬として用いられる
麻薬として認定されていたMDMAですが、昨今ではその効能からPTSDに効果があるという見解が認められています。
PTSDとは「心的外傷後ストレス障害」のことで、戦闘帰還兵等によく表れる症状でトラウマのことです。
アメリカでは治療薬として認められているMDMAですが、ほとんどの国では違法とされています。
エクスタシーと同じ?
MDMAは別名「エクスタシー」、または「モリー」とも呼ばれています。
このエクスタシーは英語の「ecstasy(高揚感、夢中)」とかけてダブルミーニングになっているようです。
実際にはエクスタシーはMDMAの錠剤の事を指す場合が多いそうです。
また、入手したエクスタシー錠剤にはMDMA成分が含まれていない場合もあるとのこと。
そのことから必ずしも「MDMA=エクスタシー」ではないといわれています。
それに対して、モリーは「純度の高いMDMA粉末」の事を指すようですが、別の薬物であるという見解もあります。
罰則

MDMAは違法薬物の為、所持・販売等においては刑罰の対象となります。
その際、大麻やコカインとは異なり麻薬及び向精神薬取締法違反として扱われます。
営利目的での輸出入は1年以上の有期懲役、または情状による500万円以下の罰金の併料となるようです。
それ以外は1年以上10年以下の懲役が科せられます。
営利目的での所持・使用の場合刑罰は1年以上10年以下の懲役、または情状による300万円以下の罰金の併料となります。
また、譲渡・譲受の場合も同様です。
それ以外の場合も7年以下の懲役に科せられます。
どうやって入手するのか?
MDMAのような非合法ドラッグはどのようにして入手するのでしょうか?
かつて違法薬物は、暴力団関係者が中心で売買がされており、それが暴力団の収入源の1つになっていました。
インターネットが普及しはじめてからは、その舞台はネットに移行します。
その為、全国どこでも入手可能となり、販売側も足が付きにくいことから違法薬物の密売が急速に広がりました。
使用用途は?
MDMAはどういった目的で使用されるのでしょうか?その目的、理由について見ていきましょう。
パーティードラッグとして
MDMAは元々ドイツの化学メーカーによって開発され、食欲抑制剤として用いられたといわれています。
80年代、ドラッグパーティーがアメリカやイギリスなどで盛んになり、そこでMDMAは脚光を浴びるようになります。
MDMAの親近感や共感力を高める効能が、パーティーには「持って来い」だったのです。
結果、アメリカでは85年にMDMAは非合法ドラッグと認定されています。
セックスの際に用いる
沢尻エリカの逮捕によりMDMAは「セックスドラッグ」としても有名になりました。
気分が高揚する為、セックスの際に服用される場合も多いようです。
元俳優の押尾学が、愛人との密会中にこのMDMAを一緒に使用し、その愛人が全裸で死亡していた話は有名です。
症状・依存性
副作用、特有の症状がある為麻薬は違法とされています。MDMAを使用するとどのような症状が表れるのでしょうか?
幻覚・幻聴・精神錯乱
全ての薬物同様に、過剰に摂取すると幻覚・幻聴・精神錯乱に陥る可能性が謳われています。
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