普段から、今日は何か事件が起きるだろうと考えながら生活している人は少ないかと思います。
銀行やATMはよく行く場所かと思いますが、もしその場所に強盗がやってきたら?
強盗は、決して他人事ではありません。
銀行の強盗への対策法や、銀行強盗の特徴、実際遭遇した場合どうすればよいか。あらかじめ確認しておきましょう。
銀行強盗の対策法
防犯訓練
実際に強盗に入られたことを想定した防犯訓練が行われています。
これは警察協力のもとで実施されます。そのため非常に緊迫感のある、現実に即した訓練であるといえます。
警察が犯人役を行うことが多いです。また、警察は銀行に向けて防犯講習会も行います。
銀行は、警察により手厚くバックアップされた施設であるといえます。
カラーボールの常備
犯人の身体や車などに投げつけるカラーボールが、各窓口に常備されています。
行員が投げたカラーボールが命中すると、蛍光塗料がべったりと付着してなかなか落とすことができません。
この蛍光塗料の目印により犯人逮捕を促します。
関連防犯カラーボールの使い方|投げ方は?損害賠償を払う危険性はある?
非常ボタン
窓口や行員の机に、非常ボタンが設置されています。
この非常ボタンは、あらゆるところに行員が押せるよう設置されています。
このボタンを押すと、銀行の所在地などの情報が110番に直接連絡されます。そして警察がすぐに駆けつける仕組みになっています。
行員が犯人の特徴を警察に伝え、またはカラーボールの蛍光塗料などを目印にして犯人が逮捕されます。
足にオレンジ色の塗料がついているのが確認できたことなどから、緊急逮捕した。
引用:カラーボールが逮捕の決め手に、コンビニで6万奪った容疑者逮捕
170cmの観葉植物またはライン
銀行の出入り口に、大きな観葉植物が置いてあるのを見かけることもあるでしょう。
実はこれは、インテリアではありません。強盗犯の身長をぱっと見て計測するために置いてあるのです。
観葉植物のない銀行は、ラインが引いてあります。その高さは、いずれも170cmと決まっています。
これにより、銀行強盗の身長を判断して、警察に伝えるのです。
誰もが通る出入り口にこの目印があることで、犯人が逃走した場合も身長を把握することができます。
銀行の観葉植物はすべて170cmと決まっています。その理由はズバリ、銀行強盗の身長を計測するため。
170cmというのは、日本人男性の平均身長です。ひそかに強盗の身長を計っているのです。
引用:実は高さに意味が?銀行に170cmの観葉植物ばかりがある理由
合言葉
非常時に、行員だけがわかる合言葉が交わされます。
銀行ごとに合言葉は違います。合言葉が存在するおかげで、今が非常時であることが行員に共有されます。
それでいて、銀行に来たお客さんには大事になるまでは悟られず、不安感を覚えさせずに済みます。
以上のさまざまな配慮のもと、合言葉は設定されています。
銀行強盗の特徴
犯人の平均年齢は47歳
中年層が銀行強盗を働くことが多いというデータがあります。40代の次に、50代・30代と続きます。
日本の若者が、銀行強盗を行う確率は高くないといえます。
リストラ等の差し迫った金銭危機が、中年層を強盗という犯罪に駆り立てるのでしょうか。
中年層の貧困リスクが、銀行にも暗い影を落としています。
犯行はお昼時が多い
銀行強盗は正午ごろ、つまりお昼時に犯行に走るケースが多いです。
銀行をお昼に利用する方も多いのではないでしょうか。
つまりは、たくさんお客さんがいても、強盗犯は怯まず決行するということです。
いつ遭遇するとも限りません。注意しておきましょう。
また、夜間金庫強盗という犯行パターンもあり、この場合は夜に決行されます。
もちろん、午前に決行されるケースもあります。ですので一日中警戒しておくに越したことはありません。
銀行強盗の手口
夜間金庫や通用口で襲撃
夜間金庫に現金を預けようとするお客さんや、銀行の通用口を通りかかった人を襲撃し、お金を奪います。
店の売り上げ金を夜間金庫に入金しようとした際、男が背後から襲い掛かり刃物を突き付けて脅し、女性が持っていた現金およそ100万円の入ったバッグを奪って逃走しました。
引用:糸満市で強盗事件 夜間金庫入金の現金奪い逃走
事業などの関係で夜に入金することがよくある方は、十分に注意してください。
毎回同じ時間で入金をしていると、犯人から目をつけられてしまうかもしれません。
曜日や時間を変えるなど、他人から見て行動が把握できないようにしてください。
窓口の行員を脅迫
銀行の営業時間内に、窓口の行員を襲います。
白昼堂々の犯行です。「金を出せ」などとテレビドラマなどで見られる銀行強盗は、多くはこの手口であるといえます。
しかし、実際銀行には大金が置いてあるわけではありません。
ですので、犯人にとってはただリスクの高いだけの行為です。
行員を助太刀したくなるかもしれませんが、落ち着いて行員に任せておきましょう。
もし何かしらで事件解決に貢献したい場合は、犯人の特徴をよく見て覚え、警察に伝えるとよいでしょう。
ATMでお金をおろした人を脅迫
銀行強盗の被害者になりうるのは、夜間金庫の利用者や行員だけではありません。
強盗犯は、ATMでお金をおろした人に脅しをかけ、現金を奪い取るという手口も取るのです。ATMを普段から利用する方は多いでしょう。
ATMは身近な存在です。気軽な気持ちでお金をおろす人がほとんどでしょう。強盗犯はそこを狙ってきます。
すべての国民が警戒すべき、恐ろしく悪質な手口です。
関連ひったくり被害に遭わないための予防方法 | 狙われやすい状況や場所とは?
銀行強盗の犯行パターン
包丁・果物ナイフ・液体で脅迫
銀行強盗犯は、包丁や果物ナイフで相手を脅迫するパターンが多いです。
包丁も果物ナイフも、簡単に買える刃物です。ですので、犯行準備の時点で検挙することは難しいといえます。
刃物を相手に向けて「金を出せ」などと言って脅します。
また、液体を見せて脅すというパターンもあります。
ペットボトルの中に意味ありげな液体を入れて「毒をばらまく」などと言い脅すのです。
これが実際に毒か否かは判別がつきかねますが、刃物と同様に犯行準備を阻止するのは難しいでしょう。
脅迫するターゲットは女性
銀行強盗犯は卑劣なことに、女性を狙う確率が高いです。
窓口の女性行員や、お金をおろしたばかりの女性に狙いを定めます。
つまり、お昼時に銀行ATMなどを利用してお金をおろす女性が一番強盗犯から狙われやすいといえるでしょう。
お仕事の昼休みや、主婦業の合間にATMを利用する人は少なくありません。
お金をおろしたら素早くバッグにしまうなど、十分に警戒してください。
銀行強盗に遭遇した場合
犯人を刺激・挑発しない
もし、白昼堂々銀行強盗の現場に居合わせた場合、正義感から取り押さえようと考える方もいるでしょう。
特に男性はそう考えるのではないでしょうか。しかし、その場では自分の身を守ることに専念してください。
決して、犯人を刺激・挑発してはいけません。行員は、十分な防犯訓練を受けています。彼らはすぐに警察に通報します。
ですので、凶器を持った相手に立ち向かうことは、絶対にやめましょう。
万が一そんな状況に出くわしてしまった場合は、とにかく逃げて下さい。犯人から少しでも遠くに離れて安全を確保し、通報して下さい。
引用:ナイフをもった凶悪犯に出くわしてたときの護身術
犯人が逃げるときに遮らない
銀行強盗犯は、平常心ではありません。特に、犯行を終え逃走する際に犯人の緊張はピークに達します。
ですので、逃走を遮られると逆上して刃物を振り回す可能性があります。
強盗犯は殺人を犯したいわけではありません。とりわけ、ターゲットでない人々を襲うことは本意ではないのです。
つまり、強盗犯からターゲット以外にアクションを起こすことは少ないのです。
ですが、逃げ道に立ち塞がられた場合は話は別です。
犯人の逃走を阻止すると、自らを危機的な状況に追いやってしまうということです。絶対にやめましょう。
まとめ
銀行は、防犯訓練をはじめとした銀行強盗対策法を行なっています。
銀行の防犯対策は手厚いので、私たち行員以外が強盗犯に立ち向かうことはありません。身を守ることを最優先にしましょう。
また、日頃からATMを使う時も警戒してください。
もし被害にあった場合はその場では犯人に反抗しないでください。その後直ちに警察に通報しましょう。
とっさのことですが、犯人の特徴をなんでもいいから覚えておくとその後がスムーズです。
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