防犯スプレーはドラマや映画・漫画などでよく見かけるアイテムです。
しかしながら、実際に使用したり購入したりする機会は少ないのではないでしょうか。
実は防犯スプレーはその名の通り、犯罪に巻き込まれそうになった時に相手を撃退できるれっきとした防犯グッズなのです。
ただし、防犯スプレーは相手にダメージを与えるもの。場合によっては持っているだけで違法になってしまう可能性があります。
いざ自分で所持したいと思ったときのために、おすすめの防犯スプレー・使い方・法律について知っておきましょう。
防犯スプレーの効果
防犯スプレーとは
防犯スプレーは刺激物が入った成分をスプレー噴射して相手の動きを止めることができる、即効性の高い効果的な護身用品です。
スプレーが相手の顔面に当たりさえすれば、目・鼻・喉・皮膚などに強烈な痛みを与えることができます。
これにより、最低30分以上は相手の行動を不能にすることが可能です。
相手がひるんだ隙にすばやくその場から離れ、警察を呼ぶなどして助けを求めましょう。
ガスの種類
インターネットや店舗で購入できる防犯スプレーの種類は2つあります。
- OCガス
赤唐辛子の刺激成分が入った、一般的に「唐辛子スプレー」や「ペッパースプレー」と呼ばれている催涙ガスです。
防犯スプレーといえばこれを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
天然成分を使用しているため、現在は安全なので最も主流とされています。
- CNガス
OCガスより前から存在している、化学成分で作られた催涙ガスです。
強力ではありますが、動物・酔っ払い・アルコール中毒者には効かない場合があります。
おすすめの防犯スプレー
スタンダード催涙スプレー(L) TG-2510
唐辛子成分が入っていて、吸い込むだけでくしゃみや激しい咳き込みにおそわれます。
相手の目に入れば激しい痛みを与え、1時間は相手の動きを止めることが可能。
安いのに20回使えるお得な防犯スプレーです。小さくて持ち運びも便利でしょう。
OCガスを採用しています。
催涙スプレー メース ホットピンク パースモデル
可愛いデザインで、女性が持ち運びやすい防犯スプレーです。
販売元はmace社(Mace Security International, Inc.)。
安全かつ効果のある防犯スプレーの製造・販売をしているアメリカのブランドとなります。
見た目だけでなく中身も信頼はバツグンです。
名前にある”ホットピンク”はスプレーに色が付いていることを示していて、オレンジ色のガスを噴射します。
相手を後から警察に特定してもらうのに役立つ防犯スプレーです。
催涙スプレー メース ホットピンクパーソナルモデル(80347)
噴射距離が最大6メートルと、相手から十分な距離を保ったまま噴射できます。
こちらもmace社で製造・販売している防犯スプレーです。
強力なスプレーかつ、さらにブラックライトに反応するUV成分が入っているので相手を特定するのにも役立ちます。
OCガス採用で安心して使用できます。
LEDライト・アラーム搭載 ピストル型催涙スプレー Keeper ブラック
名前の通り、LEDライト・アラームのついたピストル型の防犯スプレーです。
相手を狙いやすい点がおすすめポイントのピストル型スプレーは、一般的なスプレー型だと不安な人には安心。
アラームによって周りに助けを求めることもできます。
強力(エリミネーター)催涙スプレー4オンスフリップ 米国製
アメリカの警察でも使用されているこの防犯スプレーは、噴射範囲が一般的な商品と比べて広いです。
噴射距離も約5メートルと、他の防犯スプレーに比べると長め。
大人数相手にも対応できるので、オフィスなどに1つ置いておくといった使い方ができます。
こちらも安心のOCガスです。
防犯スプレーの使い方
防犯スプレーは大きさや種類・入っている成分などに違いはありますが、基本的に使い方は一緒です。
- 安全装置を外す
- 相手の顔面に向けて噴射する
たったこれだけで身を守ることができます。
ただし、焦って安全装置を解除するのに時間がかかったりすることに注意してください。
安全装置は製品によって外し方が異なります(キャップを外す・ピンを外すなど)。
使い方は購入前・使用前に読んでおくことも忘れないでください。
簡単に使えるとはいえ、注意したい点がいくつかあるので確認しておきましょう。
防犯スプレーを使う時の注意点
取り出しやすい場所へ入れておく
防犯スプレーはポーチではなく、カバンのポケットやジャケットなどに入れるのがおすすめです。
いざという時に取り出しやすいところへしまって持ち運びましょう。暗闇でカバンの中身が見えないこともあります。
持っているだけで安心してしまいがちですが、相手はスプレーを探す時間を与えてはくれません。
相手と安全な距離をとる
防犯スプレーは2〜4メートル離れた状態でも相手に届くように作られています。
掴みかかられたりしないよう、十分な距離をとってください。
付属の使用方法を必ず確認する
防犯スプレーのメーカーや商品によって、
- 無風時にどのくらいの距離まで飛ぶのか
- 使用期限はいつまでなのか
- 使用回数
- 使用後の処理方法
を含めた「使用方法」を必ず確認しましょう。
自分の身を守るため、間違った使い方をしないようにするためです。
警察にすぐ相談する
防犯スプレーはあくまでも相手の動きを一時的に止めておくだけのもの。
すぐ警察へ連絡するなどして、身の安全を確保してください。
自分で浴びてしまっても焦らない
防犯スプレーが目に入ってしまったり、手や皮膚かかってしまったりすることもあるでしょう。
焦らず患部を冷水で洗い流すようにしてください。
ちなみにせっけんは、成分によって悪化してしまうこともあるため使わないようにしましょう。
温水も、毛穴を広げて成分の吸収をよくしてしまうため避けてください。
痛みが続くようであれば、必ず医師に相談しましょう。
防犯スプレーの持ち運びは法律違反なのか
「正当な理由」さえあれば、護身用品の携帯は認められています。
しかし、護身用品を悪用した犯罪も少なくありません。そのため必ずしも法律違反にならないとは限らないのが現実です。
防犯スプレーは「正当な理由」によって所持できる
軽犯罪法1条2号では、「正当な理由がなく人の命を脅かしたり、危害を加えたりするものを隠し持つこと」を禁じています。
自分の身を守るためとはいえ、催涙スプレーを含めた護身用品が必ずしも「正当防衛」として認められるとは限りません。
しかし、いざという時のために携帯しておきたい状況もあるでしょう。
その時は必ず所持している理由が説明できるようにしてください。
職務質問を受けた時は焦らない
もし防犯スプレーを携帯している時に警察官から職務質問を受けた場合、焦ることのないように「正当な理由」を説明しましょう。
いきなり質問されて焦ってしまうかもしれません。
しかし、なぜ防犯スプレーを持っているかが冷静に説明できないのでは怪しまれてしまいます。
また、職務質問を受けた警察官の判断によっては没収されてしまうこともあるということを覚えておきましょう。
最後に
防犯スプレーは持ち運びしやすく、防犯性の高い護身グッズの1つです。
いくら「軽犯罪法」という法律で制約されているとはいえ、いざという時に自分の身を守れるのは自分自身です。
使い方や所持方法などを確認して、トラブルに巻き込まれないよう注意して持ち運びましょう。