偽造運転免許証の見分け方|本物か確認する5つのポイント

本人確認や必要書類として頻繁に利用される運転免許証。

その免許証を偽造して不正に利用しようとする人が日本にも少なからず存在しているのです。

今回はそんな偽造運転免許証の見破り方や違法性について紹介していきます。

自分の仕事で他人の免許証を見る必要がある人は厄介事に巻き込まれないためにも確認しておきましょう。




そもそも免許証はどうやって偽造される?

サイバーハッキング

本来なら教習の過程を終えて試験を受けることで得られる運転免許証ですが、いったいどうやって偽造されるのでしょうか?

偽造の専門業者に頼む

ディープウェブ

多くの場合はネットから運転免許証の偽造を扱う業者に注文することで作成されます。

通常のPCの検索では「運転免許証 偽造」と打っても業者のサイトは出てきません。

深層Webと呼ばれるネットの奥底や専用のアドレスを直接打ち込むことでサイトにたどり着けるものです。

もちろん、そのようなサイトに頼んだ時点で法定刑に定める罪に問われる可能性があります。

自分で作成

こちらは多くありませんが、偽造免許証を自ら作成することは可能です。

台紙にカラーコピーをして作ったり、ラミネート加工をして本物と同じような質感を出したりと様々な手口があります。

作成だけなら普通のPCやコピー機でもできてしまいますが、安易に手を出していいものではありません。




免許証番号の仕組みと調べ方

カレンダー

免許証にはそれぞれに12桁の番号が記載されています。

実はこの免許証番号は免許証が正しく発行された本物であることを証明する証拠になるのです。

では、免許証番号が持つ意味について確認していきましょう。

公安委員会番号(右から二桁)

日本地図

免許証番号の最初の二桁は免許証を交付した都道府県ごとに数字が割り振られています。

例を挙げると「30」なら東京、「62」なら大阪、「97」なら沖縄と表記されるのです。

基本は県に一つずつですが、例外として北海道は「北海道」「函館」「旭川」「釧路」「北見」の5つに区分されています。

免許はどこで取っても構わないものですが、現在いる県とあまりに離れた土地の数字だと偽造の可能性があるものです。

免許取得年度(右から3番目と4番目)

次の3番目と4番目の数字は免許を取得した年度が西暦の下二桁で表されています。

例を挙げると取得年度が1993年なら「93」、2017年なら「17」と表記されるのです。

取得年度は人によって異なりますが、あからさまに年齢と取得年度がかみ合わない場合は怪しい可能性があります。

一連番号(右から5番目から続く六桁)

免許取得年度の後に続く六桁についてはランダムな数字である一連番号になっています。

偽造かどうかを見抜く時には関係ない数字とだけ覚えておけば良いものです。

検証番号(左から2番目)

左から2番目の数字は上記の十桁を元に計算されることで導き出される検証番号(チェックデジット)です。

番号の入力ミスや不正な免許証でないことを証明するための役割があります。

偽造を見破ることにも使えますが、咄嗟に計算できるものではないのが難点です。

再発行回数(左から1番目)

左から1番目の数字は免許証の再発行回数を表しています。

一度も再発行をしていなければ「0」になるものです。

そして、免許の更新では数字が増えることはありません。

つまり、末尾の数字が大きい人はそれだけ免許を無くすようなことをしていることがわかってしまうのです。




免許証の偽造を見破る方法は?

虫眼鏡

 

運転免許証を偽造する側も本物に近づくようにしていますが、常に完璧な物が作れるわけではありません。

どこか一か所でも本物と違うところがあれば見破れるものです。

記載されている免許証番号に違いがないか

先に紹介した免許証番号は数字の割り当て表があれば判断できるものです。

ただ、現実的にすぐに用意するのは難しいかもしれません。

住んでいる県の数字や再発行回数を気にしながら確認してみましょう。

免許証の文字は既定のものか

免許証の文字は表記の場所によって決まった文字が使われています。

一番わかりやすいのは住所とそれ以外の箇所に使われている数字の違いです。

住所は全角の数字それ以外は半角の数字になっているので、そこが違うと偽造運転免許証と判断できます。

免許証に載っている写真が正しいか

美しい目

免許証に載せる顔写真にはきちんとした規定があります。

写真の人物がカラーコンタクトをしている場合は写真の規定違反なので偽造免許証です。

また、眼鏡をかけているのに眼鏡に関する表記がなかったり、その逆である場合も偽造免許証になります。

免許証の大きさや厚さは既定のものか

他の人の物と比べることがないのでわからないものですが、免許証の大きさや厚さは一定になっています。

偽造の疑いがある時は自分の免許証と比べて判断してみるのも一つの手です。

運転免許証の大きさや厚さや記載事項は全国共通、公安委員会の公印や書体(フォント)、氏名の始まる位置や文字間の空白の数等、記載事項には細かな点でいくつかの違いがある。
引用:運転免許証(Wikipedia)

透かしやICチップの有無

運転免許証には偽造と見分けるための透かしや2010年から内蔵されたICチップが付いています。

これらは表から光で照らすことによって確認できるので、スマホ等ですぐに照らせる場合は良い判断材料です。

ただ、偽造側も透かしを見越した対策をすることもあります。




偽造免許証の違法性と法定刑

法律と天秤

偽造免許証の罪は偽造した罪が有印公文書偽造罪、使用した罪が偽造公文書行使罪とそれぞれ分けられています。

  • 有印公文書偽造罪……1年以上10年以下の懲役
  • 偽造公文書行使罪……免許証を偽造した場合と同様の法定刑(同上)

いずれの場合も懲役刑に科されることから重い犯罪として見られていることがわかるものです。

運転免許証の偽造によって起訴されると正式裁判で懲役刑に問われる可能性が高くなります。
引用:免許証の偽造・不正取得

これに加えて、車を実際に運転していた場合は本物の免許を持っているか否かで別の法定刑に当てはまることがあります。

その場合は無免許運転交通違反点の加算、行政処分による本物の免許証取り消しなどが行われるものです。

運転免許証の偽造が発覚した場合、その時点で逮捕・勾留されることになります。

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偽造免許証が関わった事件・判例

手錠

最後に見ていくのは実際に起こった偽造免許証が関わっている事件や判例です。

判例1:2017年4月静岡県 静岡第一テレビの男性アナウンサー

アナウンサーの藤原恭一が静岡県内でサッカーJ1の取材後、運転していた社用車で衝突事故を起こす。その後の調べで一度も自動車運転免許を取得したことがないにもかかわらず、無免許での運転が判明。藤原は同月18日に解雇処分(諭旨解雇)となった
引用:静岡第一テレビ(Wikipedia)

こちらの事件は運転中に後続車に追突された事故処理の際に、警察の取り調べで発覚したものです。

入社当初から無免許運転をしており、社有車を使う際もPCで偽造コピーの作成を繰り返していました。

判決は道路交通法違反で処理され、懲役5月・執行猶予3年の判決になっています。

自分の運転に問題がない場合でも不意な事故や警察への提示によって偽造が発覚することはあるものです。

判例2:2017年11月~12月 愛知県 30代男性会社員2人

こちらは中国の偽造の業者サイトから送られてきた偽造免許証が税関の検査で発見された事件です。

免許証自体は本物に似せて作られていましたが、免許証番号がデタラメであったことをきっかけに偽造が発覚しました。

注文して業者とメールのやり取りをしていた会社員2人は有印私文書偽造罪に問われることになりました。

偽造免許が届くまでの過程で判明した場合でも注文した時点で偽造に加担していたことになるのです。

判例3:2018年5月 千葉県 運転免許証偽造グループ男女約10名

偽造した免許証で不正に開設した銀行口座などを売却し、少なくとも計約200万円を得たとみて捜査
引用:免許証偽造容疑3人逮捕 不正に口座開設、売却か 千葉県警

こちらは偽造を利用したグループの事件で偽造免許証で携帯電話を不正契約し、それを他人に売却することで不正なお金を得ていました。

グループ内の数名については詐欺有印私文書偽造罪で起訴されたようです。

この事件は偽造に関する情報がどこからか警察に流れたことで初めて発覚しました。

つまり、偽造免許証の精度が高ければ契約が必要な会社も気付かないままでいる可能性があるということです。

まとめ

道

今回は運転免許証の偽造に関する情報を見ていきました。

偽造免許証は本物と比べると様々な点から見破られてしまうものです。

また、偽造が発覚すれば懲役刑は免れないもので、場合によっては更に重い罪に問われることもあります。

見破り方を覚えておきつつ、間違っても自分が使う立場にならないように気を付けましょう。

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■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
https://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html