駐車場に停めておいたはずの愛車がある日突然消えていたら?!
少し前に比べると件数は減ってはいますが、依然として一部の地域では多発しているのだとか。
しかも最近では、組織化した犯罪グループが功名な手口を使っているようです。
そのひとつが「リレーアタック」ですが、耳にしたことはありますか?
大切な愛車が盗まれないように、事前に手口を知って被害に遭わないように対策をしておきましょう。
車の盗難の現状について
功名な手口が増えている?!
2009年には年間約25,000台の車が盗難に遭っていましたが、年々犯罪件数自体は減少している傾向にはあります。
しかし、2018年にも年間で8,000台の車がいまだに盗難に遭っています。
しかも盗まれた際、車の施錠をしていたにもかかわらず一定数の車が被害に遭っているのです。
これは功名な手口で、組織化した犯罪が行われていることを物語っているともいえるでしょう。
盗難発生場所
月極駐車場や一戸建ての住宅などで盗まれることが多いようです。この他にも高層マンションなどの駐車場でも被害に遭うことが多いのだとか。
つまり、どこに停めていても盗まれる可能性があるということですね。
意外なのは、空き地や道路上に停めてある車より前述の場所のほうが多いというところでしょう。
これは車種や時間帯も関係あるのかもしれません。
盗難時間帯
圧倒的に深夜帯が多いようです。被害が発生するのは午後10時から朝7時までの間に行われる犯罪が7割以上だというデータがあります。
人目につかない時間帯を狙って犯罪が発生するといえますね。
どんな車が狙われる?
車種
ここ数年はプリウスが多かったのですが、最近ではレクサスも標的になっています。
その他ではハイエース、ランドクルーザーも名を連ねています。この4車種は盗難車ワーストランキングで常に上位を占めているのです。
狙われるその理由とは
プリウスが狙われた原因のひとつとしては、国内外の人気の高さがあります。
それ以外にもエンジン音が静かなので、周囲の人に気づかれず盗みやすいというのもあるようです。
また、近年のワースト1位だったプリウスから突如1位になったのがレクサス。
レクサスが最も盗まれる車種になったのは、人気もさることながら高級車だからというのもあるようです。
ランドクルーザーもまた、国内外での人気に理由があるようです。
ヨーロッパだけでなく、アメリカやアジアなど多くの国で人気の高い車種となっています。
つまりどの国でもすぐに売れる車ということですね。
ハイエースも以前から狙われる車種ワーストランキングで上位を占める車種。これは特に発展途上国での需要が高いようです。
使い勝手がよく、修理もしやすいそうでパーツだけでも人気が高いとのこと。
こうやって車種を羅列してみると、人気があって性能にも優れた車が盗まれやすいということがわかります。
また、海外でも人気のある車種であるというのも、狙われる一因と考えられますね。
数年にわたったデータを調べてみても、他の車種が突然名を連ねることはないよう。決まった車種ばかりが狙われているというのが現状です。
こんな手口にご用心!
車両に侵入する
ドラマや映画で見たことがあるかもしれませんが、窓に針金などの工具を差し込んで開錠し車内に侵入するパターンです。
その他、もっと大胆な方法だとハンマーなどの鈍器を使って窓を破ることもあります。
キーを探し出す
車体にマグネットなどを当てることによって、磁気に反応したスペアキーを探し出すというもの。
その他にもホテルのフロントなどで預けてある車のキーを本人になりすまして受け取るケースもあるようです。
もっと計画的なケースでは、家から車のキーを盗み出すというものもあります。
また、レッカーで車体ごと運び去るという方法まで実に様々です。
そして近年もっとも恐れられている手口のひとつが「リレーアタック」です。
リレーアタックとは
スマートキーの利便性を利用した犯罪
最近の車にはスマートキーが多く用いられています。バッグやポケットにキーを入れたままでも施錠や解錠ができるという便利なシステムです。
現在販売されている高級車の多くはこのシステムが搭載されています。
しかしこの利便性を逆手に取ったのがリレーアタック。
リレーアタックはキーから出ている微弱な電波を中継器でキャッチし、同じ電波でドアを開錠するというものです。
しかもこの中継器や受信機は、今や一般人でも入手できるというから恐ろしいもの。誰もがリレーアタックの被害に遭う可能性があるのです。
家で保管しているキーからの電波をジャックすることもあるのだとか。
一軒家で駐車場に停めてある車が盗まれるのはこのような原因も考えられるのです。
一軒家だけでなく、お店の駐車場に停めている場合も可能性はありますね。
本人が近くにいても車が盗まれてしまうリレーアタックですが、実は防ぐ方法があるのです。
リレーアタックはこうして防ごう!
この犯罪の特性はキーから出る電波を拾うというところにあります。つまり電波を遮断することによって盗難を防げるということです。
具体的には、家でキーを保管する際にブリキ缶などの電波を通さないものに入れておくだけです。(バッグ内で保管している時も同様です。)
お菓子が入っていた缶など、家にひとつくらいありそうな手軽なアイテムでリレーアタックを防げるので今すぐ取り入れてみましょう。
ぜひ取り付けたい!車の盗難防止アイテム
ハンドルロック
ハンドルロックとは、その名の通りハンドルをロックし動かせないようにする装置のことです。
ダイヤル式・鍵式があり、いずれも簡単に着脱できます。
ダイヤル式の方がより開錠しにくいので、前述した車種をお持ちの方はぜひダイヤル式のハンドルロックを取り付けておくことをおすすめします。
ただし、当たり前ですが番号を忘れると開錠できなくなります。事前に写メを撮っておくなどの対策をとっておけば安心ですね。
タイヤロック
今度はハンドルではなく、タイヤをロックすることによって盗難を防ぐというアイテム。
近年ではパーツだけが盗まれるという被害も多いので、タイヤやホイールを守るためにもタイヤロックはおすすめです。
カーセキュリティシステム
車への衝撃があった際に警報を鳴らしたり、合鍵や不正な方法でドアが開けられた場合にサイレンを鳴らして車の異状を知らせてくれるものです。
大きな音を放つので、盗難されにくいというメリットがあります。
センサーライト
人が近くを通るとセンサーが反応してライトが点灯するという、車の盗難防止以外にもよく使用されているアイテム。
商品によってはライトの明るさや点灯時間を調節できるものもあり便利です。
明るいと目立つので犯行を継続しにくいというメリットがあります。
この他にも自動車にカバーをかけたり、イモビライザーを搭載するなどいくつかのセキュリティー対策があるのです。
ご自身のライフスタイルや予算に応じて、できれば2つ以上のセキュリティー対策を講じることをおすすめします。
まとめ
盗難に遭う車の多くは何の防犯装置も付けていなかったというデータがあります。
他人事だと思わずに防犯意識を日頃から持つことがもっとも大切だといえるでしょう。
また、最近ではリレーアタックよりもさらに悪質な犯罪が発生しているという情報も。
大切な愛車を守るためには2つ以上の防犯対策を取っておくことをおすすめします。