わたしたちの生活に潤いと癒やしをもたらしてくれる可愛いペット。
ペットがわたしたちにとって大切な存在であることは言うまでもありません。
ですが、ペットへの虐待や飼育放棄など、到底考えられないような出来事が実際に起こっているというのも事実です。
今回は、現在深刻化している飼育放棄の問題に焦点を合わせて飼育放棄を防ぐ対策法を徹底解説。
どうして飼育放棄の問題が発生するのか、その原因やペットのその後、飼育放棄を発見した場合の通報先についても確認します。
飼育放棄されたペットの数
飼い主に飼育放棄をされ、保健所や動物愛護センターに持ち込まれるペットの数は年間30万匹以上にのぼります。
ボランティア団体や新しい飼い主となる里親に引き取られるペットの数はごくわずかです。
飼育放棄されたペットのおよそ9割が殺処分されるという悲しい最期を迎えています。
飼育放棄されたペットのその後
飼い主から飼育放棄されたペットはその後どのような運命をたどるのでしょうか?
先ほども少し触れましたが、飼育放棄されたペットのその後はパターンが決まってしまっているのが現状です。
保健所や動物愛護センターに持ち込まれる
飼育放棄されたペットのほとんどは、飼い主自らの意思で保健所や動物愛護センターに持ち込まれています。
どのような事情であれ、ペットの飼育を途中で放棄するというのはあってはならないことです。
それにもかかわらず、保健所や動物愛護センターなどの行政機関に丸投げされるペットが後を絶ちません。
一度行政に持ち込まれたペットは、その半数以上が殺処分されます。
「愛護」と名の付く施設であっても、保健所と同じ行政であることに変わりないのです。
ボランティア団体に引き取られる
飼育放棄され、保健所や動物愛護センターに持ち込まれたペットのごく一部がボランティア団体に引き取られます。
ペットの新しい飼い主となる里親が見つかるまで保護するという形で一時的に引き取られるのです。
ボランティア団体は、犬や猫の譲渡会などを定期的に開き、愛情をもって飼育してくれる里親に引き渡すことを目指しています。
里親に引き取られる
ボランティア団体に引き取られたペットのうち、譲渡会などで新しい飼い主となる里親が見つかるペットもいます。
このようなケースが飼育放棄されたペットのその後として理想のパターンになるでしょう。
もちろん、保健所や動物愛護センター、ボランティア団体と一生涯無縁であるのが何より理想の形であるのは言うまでもありません。
殺処分される
飼育放棄自体あってはならない問題ですが、飼育放棄されたペットのその後としてあってはならないのが殺処分です。
飼い主の自分勝手な言い分で行政に持ち込まれたペットは、そのほとんどが殺処分されるという運命をたどっています。
ペットを行政に引き渡すということはペットを殺処分するということと同じ意味だと考えるべきです。
安易な気持ちでペットの飼育放棄をするのは、ペットの殺処分に加担しているのと全く同じことだといえるのです。
飼育放棄の原因
ペットを飼育放棄するような人の気持ちは到底理解しがたいものです。
そもそもどうして大切なペットに対してそのように非情なことができるのでしょうか?
飼育放棄の原因には、飼い主の自分勝手な理由のほか高齢化社会ならではの問題があるようです。
飼い主の死亡・病気・入院
飼育放棄の原因のトップは、飼い主の死亡や病気、入院です。
ペットの飼育放棄をする飼い主の年齢は、60代以上の高齢者が6割弱を占めています。
高齢の飼い主が死亡したり、病気になって入院したりするケースが増えており、そのことが飼育放棄につながっているのです。
ペットの問題行動
犬の吠え癖や噛み癖、オス猫のスプレー行動など、ペットの問題行動を理由に飼育放棄をする飼い主もいます。
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