受け子の特徴や詐欺の傾向は? | 受け子だとわかった場合の対処法も

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「オレオレ詐欺」という言葉が生まれて約20年。

その詐欺の被害は減少するどころが、手口が実に巧妙に多様化され、被害件数は留まることを知らない現状です。

「受け子」が関わる詐欺は主に「振り込め詐欺」といわれるものが大半といわれています。

そしてその詐欺の特徴・手口はテレビやインターネットでも盛んに取り上げられているものの、被害は後を絶ちません。

実際に詐欺被害に遭われた約8割の方も「詐欺の手口は知っていた」と回答したそうですが、なぜ未然に防ぐことができなかったのでしょうか。

この記事では詐欺被害を未然に防ぐため、最新の詐欺手口と受け子の特徴、対処法についてご紹介いたします。

知っていてもなぜ騙される?最新詐欺の傾向

悪巧み、男

2020年1月にはタイの高級住宅街を拠点にした構成員約28人にも及ぶ詐欺グループが逮捕されました。

このように組織ぐるみの犯行が多く手口は実に巧妙になってきています。

ケース1:振り込め詐欺

最も多い手段は電話からの接触です。

近親者(子供・孫など)、近親者の職場関係者(上司・同僚)などを偽りお金を要求する「振り込め詐欺」が多数検挙されています。

ケース2:還付金詐欺

熱心に話す男性

他にも、社会保険事務所の職員や税務署員を偽り「医療費、保険料、税金が還付されます」など過払い金の返還を装って近づくケースもあります。

これは言葉巧みにATMから振込みをさせる「還付金詐欺」などといわれていますね。

ケース3:あなた被害に遭っています詐欺

意気消沈する男性

さらに、手の込んだ手口になると、警察官を偽り電話口で「あなたの口座が不正利用されています」と脅し、インターネットで確認するよう誘導。

ウェブページで個人情報を入力させた後、指定口座へ振り込みをさせる「あなた被害に遭っています詐欺」などが実際に検挙されています。

詐欺グループの「受け子」とは?

男の足

特に振込み詐欺グループは分業制をとっているパターンが多いです。

電話で最初の接触を試みる「掛け子」、現金もしくはキャッシュカードを受け取る「受け子」とで詐欺をはたらいています。

では、この「受け子」とはどういった実態なのでしょうか。

衝撃!10代の「受け子」が増えている

Twitterでは「#裏バイト」というハッシュタグでアルバイトを募り、詐欺に加担させるなどが発生。

特に、詐欺とは知らずに悪事に手を染めてしまった10代の「受け子」が増加傾向にあるようです。

「受け子」の見た目・特徴

上でもお伝えしたように、10代くらいに見える若者が現れた場合には注意が必要です。

警視庁の職務質問で浮かび上がってきた「受け子の特徴」として、下記が挙げられるそうです。

  • 10~20代
  • スーツがブカブカ
  • 丈があっていない
  • ネクタイが結べていない、襟元がゆるい
  • ピアスをしている
  • 茶髪
  • マスク着用
  • 靴があっていない(スニーカーを履いている)
  • 複数の携帯電話を所持している
  • 目線が落ち着かない、周囲を伺うように徘徊している
  • 携帯電話で常に誰かと話している

これらの特徴を頭に留めておけば、被害に遭うことを未然に防げる可能性が高まるでしょう。

また、昼間から繁華街をスーツでウロついているケースが多いです。

近年では男性に限らず、女性の受け子も増加

一般企業の服装規定も多様化していることから、見た目だけでは一様に判断がつかないかもしれません。

しかし公的機関や警察を名乗る人物、もしくは上記に該当するような人物であれば警戒をした方がいいでしょう。

「ウチに限って」は通用しない!未然に防ぐ対処法

詐欺被害に遭われた方の多くは詐欺の手口を知りつつも「まさかウチに電話がかかってくるなんて」と油断したことが災いとなりました。

そして、近親者、公的機関、銀行、警察などと電話口で語られ、疑うことなく会話を進めてしまった。

これこそが、詐欺の被害につながる大きな要因です。

詐欺被害を未然に防ぐには初めの接触から断つことがベストですが、それには普段から意識を持っている必要があります。

そこでここからは、日頃から気をつけるべき防犯をご紹介していきましょう。

家族とのコミュニケーションを密に

毎日、電話でなくてもメールや通話アプリを活用して家族の状況を把握しておきましょう。

親族を装った受け子からの電話に出てしまった場合でも、疑う視点を持ち、落ち着いて対処できます。

留守番機能を活用!知らない番号は出ない

スマートフォン

固定電話、携帯電話の電話帳機能を活用し、大切な人の番号は前もって登録しておきましょう。

登録された番号以外の電話は出ないようにし、重要な知らせであれば留守番電話に記録が残るはずです。

事前に身近な人には「知らない電話番号には出ない」と公言しておくと良いでしょう。

受け子が留守番電話に記録を残すことは稀なので、未然に防ぐことができます。

電話に出てしまった場合の対処法

うっかり知らない番号の電話に出てしまった場合、まずは近親者の名を漏らさないように注意が必要です。

受け子はあなた以外の名前を知っている可能性は非常に低いです。

名前を聞き出すことをきっかけに、その近親者を装いお金の要求へと話題を移していきます。

お金の要求をされたら?

クレジットカード

お金を要求されて断ることができたとしても、口座番号、暗証番号などを聞き出すケースがあります。

聞かれても決して電話口で答えてはいけません。

そのような話の展開になった場合は会話を続けるのは危険です。

有無を言わさず通話を切り、その後の電話には出ないようにしましょう。

電話対応後にすること

電話をする女性

近親者を偽った電話であれば、その人物にまずは連絡して状況を確認しましょう。

役所、銀行、公的機関、警察を偽った電話であれば身近な人に相談を。

必要であればお近くの警察署に相談しておくと良いでしょう。

よく分からない葉書やチラシが投函されていたら?

紙を読む男性

詐欺グループは電話以外にも、公的機関などを偽った郵便物から接触をしてくるケースもあります。

まずはご自身で身に覚えがないものは、すぐに対処はせず身近な人に相談をしましょう。

それでも解決しない場合、郵便物に記載された電話番号ではなく、公的機関の正式な電話番号を調べて電話をしてみることをおすすめします。

危険信号!受け子に接触してしまったら?

歩く人々

上記項目でお伝えしたように、受け子の特徴をよく理解して、現れた人物が信用に値するのか冷静に見極める必要があります。

外に呼び出された場合の対処法

電話口で近親者を装い、受け渡しには会社の同僚または上司を偽って現れるなど、その場でお金の受け渡しをする流れになります。

ここで現れる人物が「受け子」ですが、慣れている人ほど堂々としています。

では、待ち合わせ場所へ行ってしまった後に怪しい人物だと気がついた場合。

すぐに警察に連絡をするか近くの交番へ助けを求めましょう。

また、すぐに待ち合わせ場所へは向かわず、離れた場所から様子を窺う冷静さを持つようにしましょう。

「騙されたふり詐欺」の可能性は?その対処法

このケースは、非常に手が込んでいるといえます。

掛け子からお金の請求電話があった後に、警察を装った別の掛け子から電話があり、「振り込め詐欺」の被害に遭っていると指摘をされるのです。

そして、その不安をあおりつつ「検挙に協力してください」と頼んでくる手口です。

このケースでは、待ち合わせ場所に「受け子」が現れ、さらに警察を偽った別の「受け子」が現れ、お金を奪っていきました。

このように二重の詐欺ともいえる巧妙な手口もあるということです。

当然ですが、警察はこのような活動は絶対にしません

事前に本当の警察に通報をして、被害を未然に防ぎましょう。

それでも待ち合わせに行ってしまった場合。

本当の警察であれば、絶対にあなたのお金を没収することはありません。

「お金を預かる」などの言葉が出たら、それは「受け子」だと思って間違いないでしょう。

すぐに、本当の警察に連絡をするかお近くの交番へ助けを求めてください。

まとめ

ハッカー

いかがでしたでしょうか。

今回は詐欺の分業として若年化している「受け子」。

そしてその「受け子」が関わる詐欺について解説してきました。

おかしいと思う瞬間があっても、不安や恐怖が勝ってしまい「受け子」と待ち合わせしてしまうという心理も理解できます。

しかし、この「受け子」にお金を渡してしまったら最後、そこで詐欺が成立してしまうのです。

様々な詐欺がありますが、今回の「受け子」が関わる詐欺についての理解を深め、防犯に努めてください。

また、あなたが非力な高齢者の場合、最悪のケースとして考えられるのは強盗被害に発展する可能性もあることを頭の片隅に置いておきましょう。

実際に2019年1月に発生した事件では、警察を偽った電話を受けた後に「警察官」と名乗る男性が自宅に現れ、ドアを開けてしまいました。

その結果被害者は結束バンドで縛り上げられ、金品を強奪されたという事件に発展したのです。

現在、日本では「振り込め詐欺」の被害額は減少傾向にあるといわれていますが、まだ油断を許さない状況といえるでしょう。

これからの高齢化社会に向け、被害はもっと拡大することが予想されています。

常にアップデートされる詐欺グループの巧妙な手口に惑われることなく、詐欺の実情を把握し、ご家族で対処法を定め被害を未然に防ぎましょう。

本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
https://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html