エレベーターは高層階で生活をしている人にとっては、なくてはならないもの。
しかし、生活の一部であるエレベーター内で痴漢被害に遭う人がいるのも事実です。
普段利用する自宅のエレベーターだからといって安心することはできません。
残念ながらエレベーターは昼夜問わず密室になることができるので、いつ何が起きるかわからない環境でもあるのです。
今回はエレベーターで痴漢被害に遭わないためには何を注意したら良いか、すぐに実践できる防犯対策をご紹介します。
万が一の時に備え、ぜひ自己防衛の意識を高めてください。
エレベーターは痴漢被害に遭いやすい環境か?
エレベーターでは、簡単に2人きりの密室空間を作り出せます。
そのため、犯人は2人きりになるタイミングを探りながらエレベーターの前で待っているのです。
エレベーターに乗るときには、自宅のエレベーターだからと油断せずに警戒心を持ちましょう。
では、具体的にはいつどんな場面で痴漢被害に遭いやすいのでしょうか。
男性と2人きりになる場合
エレベーターに乗り込むときは1人でも、途中の階から男性が乗ってきて2人きりになる場合もあります。
反対に途中の階でエレベーターに乗る場合には、すでに男性が1人だけで乗っているときもあるでしょう。
自分を追って来たのではないと思いがちですが、先回りをしている場合や待ち伏せをしている場合もあります。
こういった場合にも十分な警戒が必要です。特に男性の前には立たない(背中を見せない)ようにしましょう。
時間帯に関わらず痴漢被害が起こる
エレベーターでの痴漢は昼夜関係なく起こります。
一般的な痴漢であれば、22時から翌2時の時間帯が多いですが、エレベーターで発生する痴漢被害の場合は、時間は関係ありません。
いつでも密室の状態を作ることができるので、エレベーターの痴漢被害は時間に関係なく発生するのが特徴です。
エレベーターに安全に乗る方法
ここからは、エレベーターに乗るときに気をつけてもらいたいポイントを2つご紹介します。
それは「一緒に誰が乗るのかを確認をすること」と「できるだけ男性と2人きりで乗らないようにすること」です。
エレベーターに乗ろうとして、少しでも怖いと感じたら自宅に家族がいる場合には、迎えにきてもらいましょう。
一緒にエレベーターに乗る人を確認する
すでにエレベーターに乗る人が待っている場合には、誰が乗るのかを確認してください。
怪しい人が待っていたり、後ろで待っていて一緒のエレベーターに乗ってきそうな場合は、先にエレベーターに乗ってもらいましょう。
始めは他に人が乗っていても、先に降りてしまい怪しい人と2人きりになる場合もあります。
急がずに次のエレベーターに乗ることが痴漢に対しての防犯に繋がります。
男性と2人きりで乗らないように注意する
エレベーターを待っているときに、他に待っている人が男性だけであれば、先にエレベーターに乗り込まないでください。
先にエレベーターに乗り込むと2人だけの空間になってしまいます。
男性が途中の階で乗ってきた場合の対応方法
途中の階から男性がエレベーターに乗る場合も考えられます。
そのような場合には、行ってもらいたいことが3つあります。
「次の階のボタンを押す」、「非常ベルが押せる位置に移動する」、「壁に背を向けること」を順番に行います。
各階のボタンを全部押す
男性がエレベーターに乗ってきて、2人きりになった場合は、まずは次の階のボタンを押しましょう。
男性と2人きりになった場合でも焦らずに一度降りてから、次のエレベーターに乗りましょう。
このとき、一度降りてから途中で乗ってきた男性が何階に降りたかも確認をしておくと、安全にエレベーターに乗って自宅まで帰ることができます。
非常ベルが押せる位置に移動する
エレベーターに乗ったら必ず非常ベルの押せる位置にいましょう。
しかし、犯人が急にエレベーターに乗ってくるとびっくりして奥に行ってしまいます。
エレベーターの奥に行くと危険ですので、必ず非常ベルが押せる位置にいてください。
壁を背にする
非常ボタンにばかりに気がいくのも危険です。エレベーターに乗り込んだら必ず壁に背を向けるようにしてください。
誰も乗っていない場合でも、万が一のことを考えて、非常ベルが押せる位置の壁に背を向けられる場所にいましょう。
エレベーターに乗ろうとしたら急に乗り込んできた場合
急にエレベーターに乗り込んできた場合は、犯人だと疑いましょう。
1人でエレベーターに乗る場合も気をつけることとして、行き先のボタンを押す順番やエレベーター内での位置に気をつけます。
犯人に隙を見せないように行動してください。
ボタンを押す順番に注意する
先に行き先階を押してしまうと犯人へ自分の住んでいる階を知らせることになります。
犯人に住んでいる階を知らせないために、始めに「閉める」を押してから最寄り階を押すようにしましょう。
普段からクセになるように「閉める」ボタンを最初に押すようにしてください。
非常ベルや携帯用の防犯ブザーを押せるようにする
壁に背を向けて犯人に背中を見せないようにしてください。
非常ベルから遠ざかってしまった場合には、携帯用の防犯ブザーが押せるようにバッグから取り出しておいてください。
エレベーターの非常ベルの近くに移動できる場合は、いつでも非常ベルの近くで安全を確保しましょう。
エレベーターにある防犯機能について
エレベーターには万が一に備えて防犯機能が付いています。
普段乗る機会の多いエレベーターにどのような機能があるかあらかじめ確認しましょう。
事前に機能を知っておくことで、普段乗ったことがないエレベーターでも安全に利用することができます。
防犯カメラがあるのであれば、積極的に活用してください。
非常警報装置
ほとんどのエレベーターに付いている機能です。
警報ボタンを押すと外部の人にエレベーターで異常が発生したことを知らせます。
ブザーで異常を知らせながら最寄り階に止まって扉を開いたり、自動で各階運転に切り替わってくれるのです。
かご内防犯カメラシステム
エレベーター内に防犯カメラが付いている場合に多く備わっているシステムです。
エレベーター内にモニターが設置してあるので、防犯対策の効果が期待できるでしょう。
エレベーター内の様子を乗り場で確認することができる場所もあるので、事前に誰がエレベーターに乗っているかがわかります。
また、監視カメラがあることで背中が死角にならずに安全にエレベーターを利用することができるのです。
ガラス窓付きドア
ドアがガラスになっているので、各階を通るときにエレベーター内の様子を見ることができます。
外からも見えるということがエレベーターの密室状態を解消する効果がありますね。
異常行動検知機能
動きを感知して、いつもと違った異常事態であれば警報アナウンスや最寄り階に停止して扉を開きます。
高音声センサー付最寄り階停止運転
防犯ブザーや悲鳴の高音声にセンサーが反応して、警報を鳴らしながら最寄り階へ自動停止します。
携帯用の防犯ブザーを合わせて活用しましょう。
まとめ
エレベーターでの痴漢被害は、時間帯を選ばす発生することがお分かりいただけたかと思います。
さらに身近で便利なものだからこそ慣れたり、警戒心がなくなってしまうものです。
エレベーターで痴漢に遭わないためにも今回紹介した防犯対策を心掛けましょう。
複数人でエレベーターに乗っていたとしても、途中から見知らぬ男性と2人きりになることがあるということも頭に入れておいてください。
自宅のエレベーターに乗る機会が多いのであれば、普段から近所の人とあいさつをするだけでも防犯に効果がありますね。
普段から近所の人とコミュニケーションをとるようにして、エレベーターを安全に利用しましょう。