女性に薬物を飲ませて性的暴行をくわえる卑劣な犯罪が相次いでいるのが現状です。
このとき使われる薬物をレイプドラッグといいます。
女性を抵抗できないようにして性的な行為をするのは立派な性犯罪です。
しかし性質上、警察に相談できず泣き寝入りする被害女性も多くいます。
ですので未然にレイプドラッグの被害を防ぐことが大切です。
防犯対策としてできること・レイプドラッグの実態や手口などをひとつずつみていきましょう。
レイプドラッグの被害に遭わないための対策法
自分がいない時に来たメニューは食べない・飲まない
トイレなどで少し席を立つことも多いでしょう。その間にテーブルにきた食べ物・飲み物は口にしないようにしてください。
すきを見て女性の食べ物や飲み物に睡眠薬をまぜるのが加害者の手口だからです。
「よくあることだし、大げさじゃないの?」そう思われるかもしれませんが、異性との食事はすべて警戒するくらいの意識をもってください。
「せっかく頼んでくれたのに失礼じゃないの?」という気持ちになるかもしれません。
しかし、食べること・飲むことを不自然なほどすすめられた場合は絶対にそうしないという気持ちでいてください。
特に男性が頼んだお酒を飲むようにすすめられた場合は必ず断りましょう。
席を立つときに飲み物は飲み干して
睡眠薬を食べ物・飲み物などに混ぜることが手口ということに触れました。
つまり、自分の分の食べ物・飲み物から目を離さないことが大切です。
しかし、トイレを我慢するのは辛いです。だからといってトイレに飲み物などを持ち込むわけにもいきません。
ですので、トイレや電話などで席を立つときには、自分の飲み物は飲み干してしまいましょう。
自分の皿の食べ物も食べ切ってしまいます。残していく場合は、戻ってきた後に手をつけないようにするべきです。
仲の良い異性でも警戒して
ここまでお読みになり「ようは不審な男性と飲まなきゃいいんでしょ」と思われるでしょうか。
不審者はもちろん警戒すべきですが、仲の良い男性が加害者になるケースもよくあるのです。
たとえば同僚に誘われて一緒に食事をすることはよくあるでしょう。
また、男友達と気楽なディナーを楽しむというシチュエーションもしばしばあります。
いずれもリラックスした状態で食事に臨むでしょう。
なのに気がついたらホテルのベッドで裸だったという事例は多いのです。
用心するに越したことはありません。仲がよくても相手が男性である以上防犯対策をしましょう。
レイプドラッグとして使われる薬の成分・症状
睡眠薬・睡眠薬導入剤
レイプドラッグとして使われることが最も多い薬剤は、睡眠薬や睡眠導入剤です。
これらの薬は、飲み物に混ぜると変色するものもありますが、多くの場合無味無臭で飲み物の見た目も変わりません。
ですので、食べ物や飲み物に混ぜられても、被害女性は気がつかないのです。
突然記憶が途切れる
被害女性は事件を振り返り、しばしば「バーで飲んだ時を最後に記憶が途切れている」などと証言します。
「お酒には強いし、いつものように飲んでいたはず」という声も聞かれます。
しかし気がつくと場所を移動していたり、裸だったりして被害に気づいたというケースは多いです。
睡眠薬とお酒という取り合わせは大変危険で、相互作用により記憶が全くなくなることも多いのです。
それをわかった上で加害者はレイプドラッグを仕込みます。大変卑劣な犯罪です。
断片的に覚えている
「そういえば男性の肩にもたれて廊下を歩いた」「触られている記憶が少しある」
被害女性はそのように、被害を受けている最中のことを断片的に覚えている場合があります。
これはもちろん後から振り返っての話で、性的暴行をされている最中はされるがままになってしまいます。
特に一緒に廊下を歩いたケースだと、周りからは酔っ払った女性と介抱している男性であると見られる場合があります。
そう思われると周りも助けてはくれません。また、「レイプされたといってもほとんど覚えてないんだからいいじゃない」
そんな心無い言葉を投げかけられる場合があります。
記憶が断片的にあるという症状は、このように女性を大変に苦しめます。
レイプドラッグの実態
薬物の入手は簡単
睡眠薬は病院で処方されるものですが、ネットを通じて入手できてしまいます。
睡眠導入剤もドラッグストアなどで買えるため、同様に入手が簡単です。
証拠として残りにくい
睡眠薬・睡眠導入剤はすぐに尿として体外に排出されます。
長くても6日間あれば、まったく身体に残っていない状態になるのです。
被害女性の記憶が皆無または断片的になることもあり、性的暴行の証拠として残りにくいのです。
被害者が声をあげにくい
記憶もない・薬を飲まされた証拠も残らないとなると、警察への相談をためらってしまうケースがあります。
ただでさえ性被害を受けたことは人に言いづらいことです。
「これで警察に相手にされなかったら」と考えてしまいます。
ですので、薬を飲まされた自分が悪いと泣き寝入りしてしまう女性も多くいるのです。
レイプドラッグ使用の手口
薬をまぜる・手渡す
手口のおさらいをしましょう。まず、加害者は女性が口にする飲み物・食べ物に睡眠薬・睡眠導入剤を混ぜます。
特にお酒に混ぜるケースが多いです。まれに「酔い止めだよ」などと言って直接薬を手渡してくる加害者もいます。
そのように男性からもらった薬は決して口にしないでください。
場所を変えて暴行
ここからは、女性の記憶はなくなるか曖昧になります。
加害者は朦朧としている女性をホテルに連れ込み暴行します。
ホテル以外にも女性の自宅や路上など、とにかく加害者は場所を移動させます。
目覚めた被害女性は、多くの場合自分のいる場所が変わっていることによりおかしいと気づきます。
そして裸だったり、下着をつけていなかったりすることで被害を確信するのです。
想像するだけでも、被害女性の受けるショックは計り知れません。
レイプドラッグから身を守るには
もし、レイプドラッグの被害にあってしまった場合です。
警察や性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターに相談しましょう。
もちろん、被害を受ける前に自衛することがとても大切です。
レイプドラッグの被害にあうと、非常に大きな心の傷を負うことになります。
そうならないために、日頃から強い防犯意識を持つことが必要です。
レイプドラッグは飲み物などに簡単に混入できてしまいます。
そして、混入されたことを見破るのは難しいです。
どんなに信頼できる人で大丈夫だと思っていても、レイプドラッグから身を守るために彼を疑ってください。
少し悲しいことですが、それが何よりの防犯対策と心得ましょう。
また、男女二人きりの食事にせず女友達を呼ぶのもよいでしょう。
特にSNSなどインターネット上で知り合って初めて会う異性の場合は警戒しましょう。
まとめ
レイプドラッグによる卑劣な犯罪についてご紹介しました。
薬物を使った性犯罪は毎年増加傾向にあります。男性との食事・飲み会は必ず警戒してください。
自分の食べ物・飲み物に何かを混ぜる隙を与えないよう行動しましょう。
薬物の入手は簡単です。「少し魔がさしたから」性犯罪でそのような言い訳をされることは決して許せないと感じる方も多いでしょう。
それなのに、証拠のなさや自分の不注意だと思い込むことにより泣き寝入りするパターンが多いのです。
後悔しないためにも、防犯意識をしっかり持って性被害を防ぎましょう。