守秘義務(秘密保持義務)いう言葉に馴染みがあるでしょうか。
「知っている言葉だけれどあまりピンとこない」そう思う方もいらっしゃるでしょうか。
しかし私たちにとって、守秘義務は無視できないほど身近な存在なのです。
特に社会に出ている人は絶対におさえておきたい知識であるといえるでしょう。
サラリーマンはもちろん、フリーターなどアルバイトで生計を立てている人も含まれます。
守秘義務違反をするとどうなるのか、例とともにご紹介します。
ご自身が知らずに守秘義務違反をしないために、ぜひ参考にしてみてください。
守秘義務に違反した場合
専門的な職種の場合
ここでいう専門的な職種とは、弁護士・公務員・技術士・郵便局員・看護師・医師・薬剤師などをさします。
これらの職種は、各職業を規定している法律において守秘義務を遵守すべきと定められています。
各職業を規定している法律というのは、弁護士法や国家公務員法などのことです。
また、医師・薬剤師・医薬品販売業者・助産師・弁護士・弁護人・公証人の守秘義務については刑法でも規定されています。
違反すると6月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられるのです。
専門的な職業に携わる人々にとって、守秘義務は必ず守らなければならないものだということがわかります。
サラリーマン・アルバイトなどの場合
では、普通のサラリーマンやアルバイトなどは、守秘義務とは無縁なのでしょうか。
答えはノーです。サラリーマンやアルバイトも守秘義務を守らなければなりません。
根拠となる法律は労働契約法です。この法律は労働者が「信義に従い誠実」な姿勢をもって職務にあたることを定めています。
守秘義務違反をした場合「信義に従い誠実」な労働者ではなくなります。
これは、使用者に対して「義務を履行」することに反します。
ですので、サラリーマンやアルバイトでも守秘義務違反をすると損害賠償などが発生する場合もあるのです。
法的にも違反できない守秘義務ですが、モラルの面からも考えてみてください。
業務上知り得たことをよそで話す人がいたとします。
その人へのビジネスパーソンとしての信頼度は下がるのではないでしょうか。
モラルの面でも守秘義務を守らなければならないと、多くの人は自然に感じています。その気持ちを大切にしましょう。
守秘義務に違反しないための対策法
飲み会で会社の話はちょっと待って
特に新社会人に多いのですが、昔のクラスメイトなど会社外の人と飲み会をする場合です。
多くの人が近況について話しますから、自然と自分の業務について話したくなるでしょう。
酔って判断力も低下しているのもあり、話してしまったとします。
これは守秘義務違反です。仲間内だからいいだろうと思われるでしょうか。
しかし居酒屋などの開かれた場所での会話は意外な人が聞いていたりします。
個人情報など守秘義務にあたることをぺらぺらしゃべる人を不快に思い、会社に苦情が行くこともあるのです。
損害賠償に発展する場合もあります。そもそも話したのが仲間内であってもれっきとした守秘義務違反となります。
飲み会の前に会社の話をしないことをしっかり意識しておいてください。
SNSで発信する前にちょっと待って
ツイッターなどSNSに日々の出来事を投稿していたとします。
ある日、会社で芸能人Aさんの住所についての情報を得ました。
思わずそれを発信したとします。それは明確に守秘義務を違反したことになります。
ツイッターなどは軽い気持ちで投稿できてしまう分、ツイートボタンを押す前にちょっと立ち止まって考えてほしいのです。
芸能人の個人情報を知って興奮する気持ちはわかりますが、守秘義務のことを思い出して胸にしまっておいてください。
守秘義務違反で炎上することを防ぐことができます。
会社での守秘義務の範囲
職務上知り得た情報・秘密
- 1
- 2