【自転車防犯登録】譲渡の手続きと防犯登録譲渡証明書の書き方

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日常生活でよく使われる自転車には、ほとんどの場合で防犯登録番号が付いています。日々使う機会が多い分、盗難に遭うリスクも高いためです。

一方で古くなった自転車を譲る機会も増えています。その際は自転車防犯登録についても手続きが必要です。

いったいどのような手続きが必要なのでしょうか。




自転車を譲渡する前に防犯登録の抹消手続きを

街中に停めてある自転車

自転車が古くなった時などに、知人などに自転車を譲る形で処分したい方もいるでしょう。

たしかに自転車の車体自体は、相手と譲る日時・場所などを決めて渡せばそれで終わります。

しかし譲渡する際にどうしても心がけるべき点が、自転車防犯登録を抹消する手続きです。

自転車の防犯登録を抹消する手続きは、どこでどのような方法でできるのでしょうか。

場所は防犯登録できる自転車店や警察署

自転車店

自転車防犯登録の抹消手続きは、自転車店や最寄りの警察署などでできます。

自転車店は、防犯登録できるお店として指定されていることが条件です。自転車を新品で購入したお店で抹消手続きすると良いでしょう。

防犯協力会から委託を受けた自転車販売店での手続きとなります。
引用:自転車防犯登録(警視庁)

また警察署については、最寄りの警察署の生活安全課で手続きを受け付けています。

ほかにも交番でも手続き可能です。もし近くに交番があって、警察署に行くのが面倒な場合は交番での手続きが良いでしょう。

抹消手続きで持参するべきものは?

免許証

防犯登録の抹消手続きを行う際は、いくつか持参するべきものがあります。

まず、抹消手続きの対象となる自転車と防犯登録カードの控えは欠かせません。

防犯登録カードの控えは、防犯登録した際に自転車店で発行される書類を指します。

もし防犯登録カードの控えが見つからない場合は、保証書や領収証などでも良いです。

控え以外を持参する場合は、車体番号が入っていることが条件となります。

これらの控えなどがなければ、最寄りの自転車商防犯協会にて手続きを行う流れです。

ただ防犯登録カードの控えは、盗難に遭った場合などにも役立ちます。

このため発行されたら、なるべく見つかるところに保管しておくべきでしょう。

このほか、運転免許証や健康保険証などの身分証も忘れずに持参します。

8年以上経過している場合は抹消手続きは不要

なお防犯登録を行ってから8年以上が経過している場合は、抹消手続きは不要です。

防犯登録番号は有効期間が7年となっているため、それ以降は無効となっています。

このため、2013年4月に登録した場合は、2020年5月以降は手続きは必要ありません。

防犯登録番号の二重登録は不可能

一方で抹消手続きせずに譲渡し、新しい所有者が新規で防犯登録することは不可能です。

自転車に紐づけられる防犯登録番号は1台で1つだけと決まっています。つまり防犯登録番号を二重に登録できない仕組みです。

このため自転車を譲渡する際は、抹消手続きが欠かせません。

もし抹消手続きなしで譲渡した場合は、新しい所有者が代わりに手続きすることになります。




譲渡の際は譲渡証明書が不可欠

書類作成

自転車防犯登録の抹消手続きを行うとともに、もう1つ重要なのが譲渡証明書です。

他人に自転車を譲渡したことを示す書類で、実は再び防犯登録する際に必要となります。

そして譲渡証明書は、自転車を譲る側が作成するべき書類です。ここでは、譲渡証明書を作成する方法をご紹介します。

譲渡証明書は手書きで作成できる

実は譲渡証明書は書式が自由であるため、自身の手書きでも作成できる書類です。

そして手書きで作成する際は、記入するべき項目を知っておく必要があります。

まずはタイトルで、この点は「譲渡証明書」と大書するだけで問題ありません。

次に相手の住所・譲渡年月日・間違いなく相手に譲渡したことを証明する旨を記します。

最後に譲渡者の氏名・住所・電話番号・防犯登録番号を記し、押印すれば完成です。

もちろんパソコンの文書作成ソフトで作成し、プリントアウトしても問題ありません。

都道府県によってはすでにテンプレートがある場合も

なお都道府県の自転車商防犯協会によっては、テンプレートがあるところも見られます。

PDF形式でそのままダウンロードできるため、そのまま自分で記入できる形です。

また記入方法を示す形になっているところもあるため、手書きの際に参考になるでしょう。

自転車を譲渡されたら再登録が必要

番号に使われる数字や記号

抹消手続き後に自転車を譲渡してもらった場合、防犯登録し直す必要があります。

再登録についても手続きは必要であるものの、自転車店で登録が可能です。なお、警察署や交番では受け付けていません。

再登録で重要になるのが持参するものであるため、覚えておくべきでしょう。

自転車の防犯登録は、法律により義務化されています。
引用:自転車の防犯登録

再登録の際に持参するものとは?

防犯登録番号を再登録する際、まず対象となる車体と譲渡証明書が欠かせません。

特に譲渡証明書は、盗難車ではないことを示す意味でも必要となります。車体についても、実物がなければ防犯登録シールを貼ってもらえません。

加えて、本人確認できる身分証や登録手数料も重要です。

登録手数料については、地域によって異なるものの5~700円程度で非課税となっています。

抹消手続きを一緒に行う場合は、前所有者の防犯登録カードも必要

もし新しい所有者の手で抹消手続きも行う場合は、前所有者の防犯登録カードも必要です。

特に譲る側に時間的余裕がない場合は、必ず譲る相手に防犯登録カードも添付します。

もし防犯登録カードがない場合は相手側が手続きできないため、この手順も欠かせません。




抹消手続きや譲渡証明を怠ると悪用されることも

怪しい人物

自転車を他人に譲る際に抹消手続きや譲渡証明書が必要である点を見てきました。

ただ仮に、抹消手続きや譲渡証明書を忘れるとどうなるのでしょうか。

これらの手続きを忘れた場合、下手をすれば犯罪に悪用される場合もあります。

悪用された際に警察が疑うのは、登録された番号の自転車を持つ人物であるためです。

言い換えれば、悪用した犯人にとっては全く足がつかない状態となります。

加えて抹消手続きされていないこと1つで、捜査の障害ともなるでしょう。

自転車防犯登録制の目的は、自転車の盗難予防と被害回復です。
引用:防犯登録とは

譲渡した自転車の悪用を防ぐには?

Noと伝える女性

自分が譲った自転車が犯罪に悪用され、警察から容疑者にされるのは気分の悪いことです。

譲った自転車の悪用を未然に防ぐには、抹消手続きや譲渡証明の徹底が欠かせません。

いずれも書類をやり取りするだけにとどまらず、譲渡が円滑に行われた証明となるためです。

目に見える書類があることで、仮に悪用されても譲渡した人物が疑われずに済みます。

また怪しい人物には譲渡しないことも大切です。特に挙動の不審さが目立つような人物には注意が必要でしょう。

もし譲る相手に怪しい点が見られる場合は、自転車をどうするのかなどを聞いても良いです。

ほかにも譲渡を受ける際に、抹消手続きをきちんと行ったかの確認もするべきでしょう。

抹消手続きについては意外と忘れられがちであるため、確認するだけでも有効な対策です。

きちんと手続きを催促することで、譲渡後に悪用されても疑いをかけられずに済みます。




抹消手続きが難しい場合は?

困り果てた男性

自転車の譲渡は、知人間のやり取りで行われるものばかりとはいえません。

リサイクルショップやヤフオクなどネットを介して自転車を譲るケースも多く見られます。

これらの経路で自転車を譲渡する際に多いトラブルが、抹消手続きが難しいというものです。

譲る側が登録カードを添付していないことや、前所有者と連絡が取れないことなどで生じます。

もし手続きが難しい場合は、最寄りの警察署や消費生活センターへの相談がおすすめです。

特に消費生活センターであればホットラインも設けられているため、安心して相談できます。

消費者ホットライン(188)

関連消費者ホットライン(188)の活用法 | 対応可能な相談内容や188の日の活動も

まとめ

颯爽と自転車で駆け抜ける男性

自転車を別の人に譲渡する際の防犯登録にまつわる手続きについて見てきました。

車体を譲渡するだけではなく、防犯登録番号の抹消手続きや譲渡証明書の発行が必要です。

どちらもしっかりやっておけば、新しい所有者が安心して利用でき、犯罪への悪用も防げます。

譲渡証明書については簡単に作れるため、あまりハードルを感じる必要はありません。

またリサイクルショップやネットを経由した譲渡の機会も多いです。この場合も売り渡しの前に抹消手続きなどを行うことが欠かせません。

特に事前の抹消手続きを怠ると、悪用されたときに自分自身が容疑者とみなされるでしょう。

自分自身の安全を図る意味でも、自転車を譲る際の手続きは忘れずに行うべきです。

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本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
https://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html