置き石の違法性を解説!脱線事故の事例や死刑にもなり得る罪の重さとは?見つけた時の対応や別の事件に繋がるケースもご紹介

置き石事件は鉄道が開通した明治時代以来、多くの件数が発生してきました。具体的にどのような事件があるのでしょうか。

ここではこれまで発生した置き石事件の中でも、特に世間を騒がせた4例をご紹介します。

京阪電気鉄道置石事故

最初にご紹介するのが、史上最悪の置き石事故といわれる「京阪電気鉄道置石事故」です。

1980年2月20日に大阪府内の京阪電鉄本線の枚方市~御殿山で起きました。

地元中学生5人による「どうなるのかを見てみたかった」という興味本位の犯行です。

線路上にはU字溝の蓋が置かれ、そこで京都方面に走っていた急行列車が転覆します。

しかも先頭車両は、現場近くの民家に突っ込みました。

この事故で死者は出なかったものの、104名もの重傷者が出たという惨事です。

なお犯人の中学生たちの親が、京阪電鉄に合計4200万円もの損害補償を行いました。

この金額はこの事故による損害額全体の約1割に相当するものです。

そして当時の中学生たちは卒業後に、そのお金を返すことになりました。

群馬県内の吾妻線の置き石事件

2017年3月~5月に群馬県のJR吾妻線で発生した事件です。地元の20代鉄道ファンの犯行でした。

「鉄道会社の復旧作業を生で見たい」や「騒ぎを起こしたかった」という稚拙な動機です。

犯行現場は路線内の3つの無人駅で、いずれも管理する有人駅がそれぞれ異なっています。

このため犯人は、駅ごとにどのように対応が異なるのかを見たいという動機もありました。

なお置き石で電車が1時間近く遅れたものの、幸い死傷者は出ていません。

ただし犯人は別の事件で執行猶予中だったため、普通以上に厳しい刑罰が科されました。

千葉県鴨川市内の外房線での置き石事件

3番目にご紹介するのが、2020年4月と5月に千葉県鴨川市内で発生した事件です。

最初4月21日に起きたものは同じ日に2回発生しました。

この際の安全確認では列車が複数の石を破砕した形跡が見つかっています。

そしてGW明けの5月8日に再び置き石事故が発生しました。この際には車両が脱線し、乗客1名が体の異常を訴えています。

その後の捜査の結果、同じ千葉県在住の50代フィリピン人女性が逮捕されました。彼女は容疑を認めています。

明治時代に起きた日本初の置き石事件

最後に我が国の鉄道で最初に起きた置き石事件もご紹介しておきましょう。

この事件は1877年1月24日に東京の大森駅付近の踏切で発生しました。

犯人は神奈川県川崎在住の悪童です。彼が線路に石を積んでいるところを作業員が見つけ、地元警察に引き渡しました。

なおこの事件は当時前代未聞だったため、鉄道を管理していた工部省にも報告されています。

当時の工部大臣だった伊藤博文にも伝わり、置き石対策がされるようになりました。

もし置き石を見かけたら

カーブする線路

もし近所や通勤で使っている線路などで置き石を見かけた場合、どうすれば良いのでしょうか。

この場合は、鉄道会社や最寄りの警察に連絡するのが最善かつ手っ取り早いです。

なお自分の手で石をどかせしたいと思っても、それは逆にやめた方が良いでしょう。

石をどかしている間に列車が来れば事故に巻き込まれるためです。

また置かれた石によっては重い場合もあり、下手に手を出すとケガにつながります。

逆に鉄道会社などで置かれた石をどかす際、列車の運行を停めてから行うのが一般的です。

だからこそ置き石を見つけたときは、鉄道会社などに連絡するのが最も賢明でしょう。

まとめ

高速で走る列車

線路上に石を置いて列車の走行を妨害する置き石行為について、いろいろと見てきました。

置かれたのがたかが石1つでも、大きさによっては列車の脱線や転覆を引き起こします。

脱線や転覆の度合いによっては、多くの重軽傷者や死者が出る大惨事になるでしょう。

このために置き石行為は、場合によって死刑が適用されるほど罪が重いです。

そして石を置いたのが子供であっても、その親が重大な責任を負うことになります。

たとえいたずらや好奇心が動機であっても置き石は絶対するべきではありません。

また置き石行為を見かけても自分で何かせずに、鉄道会社などに連絡するのが最善です。

本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
http://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html