割れ窓理論の活用方法を解説!子供をトラブルから守るための教育への活かし方とは?類似論や批判派の声も取り入れながらチェック

割れ窓理論という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

元々は犯罪に関する理論なのですが、現代ではビジネスの場面でも活かされている注目の理論です。

今回はそんな割れ窓理論の解説とその活用方法を紹介していきます。

言葉の響きだけでも興味を持った方はぜひ目を通してみてください。

割れ窓理論とは?

glass, broken, fragmented

割れ窓理論(ブロークンウインドウ理論)は、1982年にアメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが発表した理論です。

この理論は以下の流れが元になっています。

  • とある地域の建物の窓が割れており、その状態が放置されている。
  • ずっと割れている状態だと、その地域の誰も気にしていないという考えが生まれる。
  • 地域の誰もが気にしていないなら多少の事は気付かれないとゴミのポイ捨てなどの軽犯罪が増える。
  • 軽犯罪が増えると地域全体のモラルが低下して、更なる犯罪行為を促す。
  • 最終的に重大な犯罪が増える。

このように軽微な犯罪を放置すると地域全体の治安の悪化、敷いては凶悪犯罪に繋がることになるのです。

つまり、軽微な犯罪を最初から取り締まることができれば凶悪犯罪を抑止できることをこの理論は主張しています。

また、地域社会も取り締まりに協力することで秩序が保たれることも理論の主張に含まれるものです。

割れ窓理論が実践された例

entrepreneur, idea, competence

割れ窓理論は机上の空論というわけではなく、この理論の正確性を証明する実験や理論を用いたことで成功を収めた例がいくつかあるものです。

ここでは3つの例を挙げて見ていきます。

フィリップ・ジンバルドーによる実証実験

motor, metal, vehicle

ジョージ・ケリングが割れ窓理論という言葉を作る前にアメリカの心理学者フィリップ・ジンバルドーが理論に近い実証実験を行っています。

その内容は比較的治安のよい街でボンネットを開けた2台の車を一週間放置しておくというものです。

このうちの1台に関しては窓ガラスを割られた状態になっています。

結果は何もしていない車はそのままでしたが、窓ガラスを割られた車は部品を盗まれていき、最後にはスクラップのような状態になりました

盗まれて部品が欠けていく車はいくつ盗んでも同じだと見なされてしまったのです。

この実験は小規模ながらも割れ窓理論の流れを辿った例になります。

ニューヨークの例

new york, cityscape, night

1994年にルドルフ・ジュリアーニがニューヨーク市長に当選した際、当時の犯罪多発に対して割れ窓理論を応用した治安対策を行いました。

ゼロ・トレランス方式と名付けられた政策では主に以下のことが行われました。

  • 警察によるパトロール強化
  • それに伴う警察に対する予算の増加
  • 軽犯罪の取り締まり強化・罰則化
  • 性犯罪を促す店の締め出し
  • ホームレスを保護施設に送り、強制労働させる

結果は5年後における凶悪犯罪数の減少と治安の回復という形で表れ、成功を収めたとされています。

割れ窓理論が語られる際に最も大きな事例として挙げられるものです。

日本の東京ディズニーランド・ディズニーシーの例

日本のディズニーでは園内の傷の修復や掃除を徹底するという形で割れ窓理論を実践しています。

結果は働いている従業員だけでなく、訪れる客のマナーの向上に繋がりました。

園内が常に清潔に保たれることで、全体が良くなった例です。

割れ窓理論に対する批判派の意見

good, bad, opposite

ここまでの例を見ると、割れ窓理論は正しい理論であるように見えるものです。

しかし、中にはこの理論に対して正しい考え方ではないという批判的な意見もあります。

ニューヨークの例に対する批判

以下は最も大きな事例として挙げられるニューヨークの例に対する批判です。

  • 1990年代には政策を行っていない他の都市の犯罪率も低下している。
  • 政策の中にあるホームレスの強制労働など割れ窓理論に関わらない部分が影響している。
  • 警察の動員に対して予算を増加したことが影響している。
  • マフィア組織の摘発による麻薬の流行が減ったことが要因。
  • 1990年代の16歳から24歳の男性人口の低下が要因。

更に、政策発表後に警察官が無実の人を射殺したことや政策に対するデモが発生したことが問題点として挙げられるところです。

これらの批判から割れ窓理論を実践したことが犯罪抑制に繋がったわけではないという見方もあります。

その他の成功例に対する批判

ニューヨークの例の批判のように割れ窓理論による成功例は必ずしも割れ窓理論のみが要因ではないとする批判があるものです。

例えば、ディズニーの例はあくまで日本での例であり、他の国でも成功例がなければ割れ窓理論によるものとは言い切れません。

割れ窓理論を実行するために使える資金や関わる人など成功例の中にも複雑な条件が交じり合っているものです。

本サイトの記事は犯罪に巻き込まれない、犯罪を未然に防ぐという観点から書かれたものであり、 実際に犯罪に巻き込まれた場合や身に迫る危険がある場合はすぐに最寄りの警察署までご相談ください。

■警察庁 各都道府県警察の被害相談窓口
http://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html