空き巣被害のニュースなどが流れると、自宅が心配になるのは当然のこと。
これまで被害にあってきた人達も、「まさか自分が」と思っていたはずです。
「少しの時間だから鍵をかけなくても大丈夫だろう」「自分には関係ないだろう」という油断は大敵でしょう。
そこで今回は、あなたの自宅が空き巣の被害にあわないためにできるピッキング対策を解説します。
また、鍵交換などの費用の相場や、賃貸の場合もできるのかなど防犯対策の基本情報もあり。
防犯性に優れた鍵に交換したり、シリンダーを換えるだけでできるピッキング対策なのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ピッキング犯罪の被害
ピッキング対策の鍵やシリンダーが普及する近年、平成12年から侵入窃盗件数は減少しつつあります。
ですが、平成30年には都内だけで4,575件も発生しているのです。
犯罪地域は移動する
現在お住まいの地域で侵入犯罪が少ないからといって、安心してはいけません。
犯罪集団の拠点が移動すると、被害地域も変わりますので充分な注意が必要です。
ピッキング被害とは異なりますが、無施錠での侵入被害もあります。
「ちょっとそこまでだから」「ここら辺で犯罪は無いだろう」と油断して、鍵をかけずに外出して短時間で被害にあうケースも。
このように在宅状態で無施錠の場合に犯人から暴行を受ける事例も発生しているのです。
今できる防犯は、これをお読みになっている”今”対策しましょう。
被害にあってからでは遅く、身体的にも被害にあうことは尚更です。
ピッキング被害にあいやすい条件とは
人通りが少ない・玄関前に塀や植木があるなどの、侵入に時間がかからず人目につかない家が狙われやすい条件となります。
また、ポストに配達物がたまっているのも狙われやすい条件といえるでしょう。
日頃からピッキング被害・侵入被害にあわないように心がけることが重要ですね。
マンション4階以上も犯罪発生件数が多いとされています。
上階だからと無施錠で外出して被害にあう事例が多いため、オートロックや管理人在中でも安心しないように備えることが大切です。
ピッキングされやすい鍵の形とは?
被害にあいやすい鍵は、簡単に解錠できるもの
ピッキングは鍵のタイプによっては10秒で解錠できてしまいます。鍵をかければ被害にはあわないだろうという認識を1度見直しましょう。
次に紹介するタイプの鍵に該当するか、現在の自宅の鍵を確認してください。
単列タンブラーキー
片方だけにギザギザがあり、鍵の中心に溝があるタイプです。このタイプのギザギザが少ないほど、より簡単にピッキングされます。
ディスクタンブラーキー
鍵の中心に溝があるのは、単列と同様ですが両方にギザギザがあります。このタイプの鍵は、以前にかなり普及したタイプです。
ピッキング被害が多く出た鍵なので現在では生産していませんが、この2つのタイプは古いアパートなどで現在でも使われている可能性があります。
使われている鍵が上記2つの鍵に該当する場合、交換の検討が必要です。賃貸の場合は管理会社に確認するとよいでしょう。
ピッキング対策・おすすめの鍵は?
ロータリーディスクシリンダーキー
ディスクタンブラーキーに代わり、マンション等で利用されている鍵です。
鍵の中心の溝は丸みの無い直線、両方に深さの違うギザギザがあるタイプ。
鍵のギザギザがすべて同時に高さが揃ったら解錠する作りになっていますので、ピッキングは難しいとされています。
ロータリーディスクシリンダーキーのメリットは、取り付けやすいことと、シリンダー自体が安価なことです。
自身でシリンダー交換する場合は低価格で可能となりますが、シリンダーを取り外したあとで取り付けられない不安がある場合は業者に依頼しましょう。
デメリットは複製が作りやすいことです。
ピッキングではなく、植木鉢やポストなどに鍵を置くことによって簡単に複製を作り解錠できてしまいますので探せば見つかるような家の外に置くことは危険です。
ディンプルキー
現在では、このタイプが最も防犯性に優れています。
鍵の面に丸い穴、または丸いくぼみが並んでおり、裏面も同様な形です。この複雑な形がピッキングをさらに困難にしてくれています。
ディンプルキーにも種類がありますので、値段の差はあります。
複製を作るときにはセキュリティカード・鍵登録システムの証明がないと施行できません。
また専用の機械でないと複製できないので、1週間ほどかかります。
デメリットもありますが、ピッキング犯罪にあわないためには力強い味方です。
交換費用
鍵やシリンダーを交換したいけれど、費用が気になる…という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、自分で部品を用意した場合・業者に依頼した場合の交換費用をご紹介します。
ロータリーディスクシリンダーキー交換
自分で交換の場合
ホームセンターなどで3,600円から販売されています。合鍵が何本かセットになっているものもありますので確認してみましょう。
業者依頼で交換の場合
部品代は別として、交換に10,000円はかかりますので、部品代と作業台で15,000~20,000円が目安となります。
業者によって値段設定は異なります。
合鍵複製の金額
値段相場は、500~1,000円ほど。合鍵が作れる店舗であれば、5分程度で作成可能です。
ディンプルキー交換
自分で交換の場合
シリンダー自体、最安値で8,400円です。合鍵がセットでついていないものもあります。
合鍵作成に時間がかかることが予想できるため、セットの合鍵があるものの方がよいでしょう。
業者依頼で交換の場合
部品代・出張代含めて20,000円~が多いです。ディンプルキーの作りによって部品の値段も異なりますので、業者に確認してください。
合鍵複製の金額
値段相場は3,000~5,000円。複製できる機械がある場所なら60分ほどで可能ですが、複製できる機械がある場所は限られているため数週間ほどかかります。
注意点として、精巧にできている鍵なので複製がシリンダーに合わない場合もありますので必ず解錠できるか試すことが必要です。
ディンプルキーに交換後は、鍵登録システムに登録となります。購入後ネットから登録可能です。
二重ロックでさらに防犯
ドリルなどで穴を開けて内側から鍵を開けるサムターン回しの予防にもなり、ピッキング対策として二重ロックが望ましいです。
1つの鍵だけを解錠するよりも、手間と時間がかかることから回避できる可能性があります。
低価格な二重ロックとは
鍵不要のダイヤル式ロック
2,500円程で購入可能です。低価格なこととドアに傷をつけることなく設置できることが利点ですがダイヤル式なので防犯性は低めとなります。
外付けタイプになるため、防犯意識の高い家という印象を与えられますね。
穴を開けないディンプルキー
5,900円程で購入可能です。ドアに傷をつけずに設置でき、ディンプルキーのため解錠は困難です。
合鍵がセットに無いものもありますので、ご確認ください。
解錠に手間がかからない二重ロックとは
リモコンドアロック
ドア内側に粘着テープで設置でき、解錠するときはリモコンなので確実にピッキングされない仕組みになっています。
ドア鍵とリモコンの2つ持つことになりますが、解錠に手間がかかりません。
ピッキング対策グッズ
防犯対策として有効なグッズが商品化されています。
サムターン回し防止ガード
ドア内側の鍵部分を外側から解錠できないようにガードしているものになります。
ドアノブ用補助錠
アパートなどで丸いドアノブのための対策グッズです。ドアノブにかぶせて設置するタイプで、解錠する前にダイヤル解錠が必要になります。
賃貸で鍵交換できない場合もありますが、この対策をすることで防犯に繋がるのです。
ピッキング・アラーム
ピッキングされていることを感知し、アラームが作動します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでピッキング対策における鍵やシリンダー交換について、その種類や費用相場などを紹介してきました。
賃貸でも防犯対策として鍵やシリンダー交換は可能ですが、まずは管理会社に問い合わせることが必要です。
またドアノブタイプの賃貸の場合では大家さんによっては防犯意識が低く対応してくればい場合があります。
この場合はドアノブタイプの専用カバーなどで対策することができるので、いくらか安心ではないでしょうか。
ピッキングや無施錠の住居への侵入は強盗目的だけとは限りません。
盗聴器を仕掛ける目的であれば侵入して出て行ったことも気が付かないような場合もあります。
もっと重大な犯罪につながるケースもあり、最悪の場合身体への危険が伴ってしまうのです。
防犯対策をしておいて損はありませんし、特に防犯対策に力を入れていると外見からわかるような住宅は狙われにくいといえます。
被害にあったこともないし、周りでも聞いたことがないからと現状で安心せずに、今一度防犯対策を見直すことが大切です。